研究課題/領域番号 |
14370357
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
辻谷 俊一 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助教授 (30188544)
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研究分担者 |
近藤 亮 国立大学法人鳥取大学, 医学部附属病院, 助手 (90304211)
斉藤 博昭 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 助手 (20335532)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | 癌 / 樹状細胞 / 細胞融合 / 腫瘍抗原 / 癌ワクチン / ケモカイン / 遊走能 / 消化器癌 |
研究概要 |
(1)腫瘍細胞とDCの融合細胞の作成 細胞融合の作製にはこれまではポリエチレングリコールが使用されていたが融合効率は10%以下と十分なものではなかった。そこでわれわれは電気的融合装置とポリエチレングリコールを併用して細胞融合を行い、融合効率を高めることに成功した。また、これらの融合細胞はアロCD4Tリンパ球の増殖を誘導することから、抗原提示細胞として機能していることが確認された。 (2)融合細胞による腫瘍抗原特異的CTLの誘導 胃癌細胞株であるMKN45(CEA+)とDCの融合細胞を作製し、この融合細胞でCD8Tリンパ球を刺激したところ、CD8Tリンパ球はMKN-45に特異的な細胞障害性CD8Tリンパ球(CTL)へと分化した。さらにこのCTLはCEAを認識することがtetramer染色にて確認され、融合細胞を用いて腫瘍抗原特異的なCTLを誘導できることが明らかとなった。 (3)CCL21遺伝子導入融合細胞による腫瘍特異的CTLの誘導(NOD-SCIDマウスモデル) 上記の方法により作成したMKN45とDCの融合細胞にアデノウイルスベクターを使用してCCL21遺伝子を導入した(CCL21-融合細胞)。NOD-SCIDマウスの右大腿部にMKN45を1×10^7個注入し、1週間後にCCL21-融合細胞とDCと同一のPBMCより分離したCD8Tリンパ球(1×10^7)を腫瘍局所に注入した。コントロールには腫瘍局所にPBSあるいはDCとCD8Tリンパ球を注入した。10日後に腫瘍の一部を染色したところ、CCL21-融合細胞を投与した腫瘍局所にはDCを投与したものと比較して多くのCD8Tリンパ球の浸潤を認めた。さらに腫瘍からCD8Tリンパ球を分離して、MKN45をターゲットとしてCTLアッセイを行ったところCCL21-融合細胞を投与したマウスから分離したCR8Tリンパ球はMKN45に対して高い細胞障害活性を示したが、DCを投与したマウスから分離したCD8Tリンパ球はMKN45に対して細胞障害活性を示さなかった。また、CCL21-融合細胞を投与したマウスの腫瘍径はDCを投与したマウスの腫瘍径に比較して有意に小さかった。
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