研究課題/領域番号 |
14370363
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
内田 広夫 獨協医大, 医学部, 講師 (40275699)
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研究分担者 |
小林 英司 自治医科大学, 医学部, 教授 (00245044)
池田 均 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10326928)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 移植 / 免疫抑制因子 / 免疫抑制剤 / タンパク精製 / 免疫寛容 / 液体クロマトグラフィー |
研究概要 |
平成14年度は新規免疫抑制タンパク質MAY-Iを用いて、in vivoおよびin vitroの研究を進めた。ラットMAY-I遺伝子を発現するplasmidをCOS7細胞にトランスフェクションし組換えタンパク質を作製した。10Lの細胞上清から約50μgのタンパク質が精製された。このタンパク質を混合リンパ球試験(MLR)に加えると容量依存性に反応を抑制した。MAY-Iはラットinter-alpha-inhibitory H4P heavy chain(H4P)のC末端を含むfragmentであるため、H4Pの組換えタンパク質とH4PでMAY-Iを含まないp-H4Pの組換えタンパク質を作製、精製してMLRに加えた。するとH4PはMLRを抑制したがp-H4Pは全くMLRを抑制しなかった。これからH4Pのアミノ酸配列の中でもMAY-Iに相当する部位が免疫抑制活性に重要であると考えられた。加えてMAY-IはH4Pと比較して免疫抑制活性が強いため、H4Pが切断されてMAY-Iになることでタンパク質の高次構造に変化がおき、より強力な免疫抑制作用を示しているのではないかと考えられた。大腸菌でも何種類かのplasmidで組換えタンパク質を作製しようとしたが、できなかったため、baculovirusを用いて組換えタンパク質を作製した。精製したタンパク質はMLRを抑制し生理活性を有することを確認した後にラット心移植モデルに投与を行った。現在まで症例数は少ないが心臓の生着を延長することがわかってきた。ヒトMAY-Iのクローニングを行い、同様に組換えタンパク質を作製した。ヒトMAY-IはヒトMLRを抑制した。来年以降は心移植モデルで生着延長効果を確認し、他のin vivoのモデルを用いてMAY-Iの効果を確認したい。さらにその免疫抑制機序を明らかにしたいと考えている。
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