研究分担者 |
富永 篤 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (60274049)
迫原 修治 (迫原 修司) 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80108232)
飯沢 孝司 (飯澤 孝司 / 飯沢 孝治) 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60130902)
川本 恵一 富山大学, 理学部, 助教授 (10192006)
栗栖 薫 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70201473)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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研究概要 |
高分子化合物ゲルのpore sizeとagaroseゲル濃度によるホルモン透過のデータをAtT-20 cell line(ACTH腫瘍cell line)、GH3 cell line(成長ホルモン産生腫瘍cell line)を用いて検討した。視床下部ホルモン負荷後のホルモン分泌能負荷なしの状態でのホルモン分泌動態の検討をELISA法にて行った。in vitroではGHの分画分子量として、0.1um以上の孔の大きさが必要であることが判明した。また,GH産生細胞をIsopore disc Polycarbonate hydrophlic Durapore filter(pore size 0.05um,0.1um,0.2um,0.4um)に封入し,ラット腹腔内またはラット皮下に移植して,体重と尾長の推移を経時的に検討した.また,移植後3ヵ月後の移植カプセルのGH分泌能をin vivoにて検討し,さらに摘出後のマイクロカプセルのホルモン分泌能を検討した.その結果として、3ヶ月後でもマイクロカプセルがGHを分泌しており、viabilityが保たれていることを証明した。また、生体からの免疫防御のためには0.2um以下の孔の大きさが適当であることが判明した。しかし、GRFに対する反応性は0.4umでも不十分であった。GRFはGHよりも分子量が小さいことから、拡散とカプセル内への進入や吸着の問題の可能性が示唆された。マイクロカプセルの材質の開発として、生態適合性に優れた2-ヒドロキシエチルアクリラート(HEA)ゲルを用いた新規カプセルの作成について検討した。架橋剤としてMBAAを用いて重合したHEAゲルを、トルエン:n-トリデカン混合溶媒中、無水酢酸を用いて80℃で外側からエステル化してゲルカプセルを合成した。抗体と下垂体ホルモンに見立てた同程度の分子量を持つデキストラン(Mw=10,200、144,000)の0.2mmol/L(グルコース単位)水溶液を濃縮実験した。アクリル酸ゲル、アクリル酸ゲルをDBU(1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)7-ウンデセン)塩化したゲル(DAA)、HEAゲルの放出実験、濃縮実験を行い、HEAゲルは、細胞を攻撃する抗体の隔離膜内部への侵入を防ぎ、さらに細胞に必要なホルモン等は内部に透過できる免疫隔離膜として応用可能であることが示唆された。 また、下垂体腫瘍,傍鞍部発生腫瘍をMRIのapparent diffusion coefficientとMR spectroscopy、dynamic imagingを用いて検討を行い、下垂体腫瘍と頭蓋咽頭腫、髄膜種など傍鞍部腫瘍の鑑別診断について、それぞれ有用性を証明した。さらにGH産生下垂体選手の治療法についての検討と、経蝶形骨洞下垂体手術についての臨床的検討を行った。また、ラトケ嚢胞とホルモン分泌障害、下垂体腫瘍の出血とVEGF発現について臨床的に検討した。
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