研究課題/領域番号 |
14370439
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 熊本大学 (2004) 鹿児島大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
倉津 純一 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (20145296)
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研究分担者 |
新納 正毅 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30172612)
竹島 秀雄 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70244134)
平野 宏文 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00264416)
中村 英夫 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (30359963)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | glioma / macrophage / apoptosis / integrin / MCP-1 / NF1 / angiogenesis / グリオーマ / インテグリン / PTEN / ドコサヘキサエンサン / アポトーシス / c-kit / 胚細胞腫 / NF-1 / p53 / EGF-R / NO / ケモカイン / トロンビン / 血管新生 / 浸潤 |
研究概要 |
1.グリオーマにおける血管新生とその調節: グリオーマにおける血管新生にVEGFが重要であり、このVEGFの活性化にグリオーマ細胞由来のMCP-1により浸潤したマクロファージを介した機序とグリオーマ由来のプロトロンビンから変換したトロンビンを介した機序があることを明らかにした。さらに壊死組織に存在するドコサヘキサエンサンが浸潤したマクロファージの抗腫瘍効果を抑制することにより、グリオーマが免疫反応から回避していることがわかった。 2.グリオーマの浸潤機序とその調節: Integrin-linked kinase(ILK)は腫瘍細胞の増殖・浸潤に関与する分子である。グリオーマ細胞ではILKの発現と活性が増加し、とくにPTEN遺伝子欠損細胞に高い活性を示した。この細胞にPTEN遺伝子を導入するとアポトシース活性が上昇し、さらに増殖関連シグナルが抑制された。このことからILKがPTEN遺伝子欠損グリオーマ細胞の増殖に重要な役割を演じていると思われ、ILK抑制剤であるCOX-2抑制剤によりPTEN遺伝子欠損グリオーマ細胞の増殖が抑制されることを明らかにした。 また、スタチンのひとっであるシンバスタチンが細胞接着に関わる分子であるFocal Adhesion Kinaseのリン酸化を抑制することで、グリオーマ細胞の浸潤能を抑制することを明かにした。 3.悪性グリオーマ予後と遺伝子異常: EGF-R遺伝子変異、p16遺伝子のホモ接合体欠失の有無が、それぞれ悪性グリオーマの予後と関連していることを明らかにした。 4.NF1遺伝子の産物であるneurofibrominの新しい機能として神経細胞への分化誘導であることを見出し、NF1におけるneurofibrominの欠失がNF1患者の学習記憶能力の障害に関係していると思われる。
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