研究課題/領域番号 |
14370449
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
大平 敦彦 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 部長 (20101074)
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研究分担者 |
時田 義人 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 研究員 (50291175)
松井 ふみ子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 中枢神経 / コンドロイチン硫酸 / プロテオグリカン / ニューログリカンC / 脳障害 / 細胞増殖 / 神経突起伸長 / 神経幹細胞 / ADAM / FGF-2 / NGC / 情報伝達 / 上皮増殖因子(EGF) / ADAMTS-4 / 神経細胞 / アストログリア細胞 / 脳 / 脳損傷 / 虚血 / 低酸素 / 神経前駆細胞 / 新生児 |
研究概要 |
本研究の目的は、中枢神経特異的膜貫通型コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)であるニューログリカンC(NGC)の生理活性を明らかにし、それを基に脳障害の治療への新たな道を拓くことである。研究期間内に得た主な成果を次に示す。 1.NGCの細胞外領域には、1個の上皮増殖因子(EGF)様モジュールがある。このEGFモジュールを含むリコンビナントペプチドは、EGF受容体ErbB3と特異的に結合した。また、4種類のEGF受容体をすべて発現している株化培養細胞にEGF様ドメインを作用させると、ErbB2とErbB3のリン酸化が起き、細胞増殖が促進される。このことから、NGCは、新規EGFファミリー分子であることがわかった。 2.NGCのリコンビナント細胞外領域を、大脳皮質由来の培養神経細胞に添加したところ、神経突起伸長が有意に促進された。このNGC依存性神経突起伸長促進は、PI3キナーゼおよびCキナーゼの阻害剤が存在すると抑制されることから、これらキナーゼを含む情報経路により制御されていると思われる。 3.NGCのコンドロイチン硫酸(CS)糖鎖は、123番目のセリン残基にのみ導入されていた。生後10日齢のラット脳から、NGC、ニューロカンおよびホスファカンを単離・精製し、CS二糖組成を比較したところ、NGCは他の2つの脳特異CSPGsと比べて、高硫酸化二糖単位Eを多く含んでいた。 4.市販の高硫酸化CS標品(CS-E)が、EGF-2依存性神経幹細胞増殖を促進することを見出した。増殖促進活性を示すCS-Eの最小機能単位を同定するため、CS-Eを部分分解し、得られた低分子画分の活性を調べた。その結果、12糖と推定される3,000kDa画分に強い増殖促進活性を認めた。この画分には、FGF-2と結合するオリゴ糖が含まれていたが、FGF-2と結合するだけであれば、この半分(6糖)の糖鎖長で良いことも明らかとなった。
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