研究課題/領域番号 |
14370465
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
安井 夏生 徳島大学, 医学部, 教授 (00157984)
|
研究分担者 |
二川 健 徳島大学, 医学部, 助教授 (20263824)
中野 俊次 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294683)
高田 信二郎 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20284292)
西良 浩一 徳島大学, 医学部, 講師 (10304528)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
|
キーワード | 仮骨延長術 / リモデリング / ビスフォスフォネート / メカニカルストレス / 骨強度 / 骨密度 / bisphosphonate |
研究概要 |
ラット骨延長実験: 生後8週のラットの大腿骨骨幹部を骨切りし、ホフマン・ミニ創外固定器を用いて徐々に牽引延長した。術後7日間の待機期間をおいた後、0.5mm/dayの速度で開始すると骨切り部には層状構造をもった仮骨が形成された。組織切片を作成しin situ hybridizationによりRunx2/Cbfa1の遺伝子発現を観察した。延長仮骨には骨芽細胞や軟骨細胞の他に牽引ストレスに反応して紡錘形の形態をとる細胞が多数存在する。成熟した骨芽細胞や軟骨細胞だけでなく組織学的には繊維芽細胞としかいえないような紡錘型の細胞までRunx2/Cbfa1を発現していることが分かった。 家兎骨延長実験: 日本白色家兎の左脛骨にOrthofix M-100創外固定器を装着し、1週間の待機の後、0.7mm/dayで3週間の延長を行った。その後4週間仮骨成熟を待った。三群に分け、第I群は生理食塩水のみ静注した。第II群と第III群はそれぞれ週に0.004mg/kgと0.4mg/kgずつminodronic acidを静注した。定期的に下腿の軟X線撮影を行い、得られた画像をpersonal computerで処理し、骨量をアルミニウム厚換算値で表現した。延長軸に沿って形成されるzoneの骨量を求め、各群でのパターンを表示した。骨強度測定には3点曲げ試験を行いultimate strengthとstiffnessで比較検討を行った。延長終了4週後にはcortical zoneに隣接して認められるremodeling zoneの骨量は第I群より順に平均3.3mm、3.4mm、5.4mmであり、第III群ではremodeling zoneの形成は不明瞭になるだけでなく、cortical zoneも含めて骨量が増加していた。強度試験では、非手術側の脛骨はultimate strength及びstiffnessともに群間に有意差はなかったが、延長側は第III群が他の群に比較してどちらとも有意に増強していた。第II群は増強みられるが、有意ではなかった。 結論: 骨延長において力学的負荷が少ない延長中は新性骨は直ちに吸収されると思われる。この骨吸収を抑えremodelingを遅くすることにより骨癒合が促進すると考えられた。
|