研究課題/領域番号 |
14370498
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
太城 力良 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20107048)
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研究分担者 |
上農 喜朗 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30289061)
柳本 富士雄 (柳本 冨士雄) 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (40368543)
植木 隆介 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10340986)
多田羅 恒雄 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30207039)
辻本 三郎 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00144254)
奥谷 龍 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (90204122)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
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キーワード | 胎盤潅流モデル / ヒト / 麻酔薬 / 薬物動態 / 胎盤移行 / 局所麻酔薬 / プロポフォール / 胎盤潅流 / 産科麻酔 |
研究概要 |
蛍光検出器を装着したHPLCによる簡便なプロポフォール微量測定法を確立した。帝王切開時に娩出されたヒト胎盤により単一胎盤小葉の母体側・胎児側を各々潅流するモデルを作成し、母体側潅流液中のタンパク濃度を変化させてプロポフォールの胎盤移行を調べた。母体側潅流液のアルブミン濃度を22g/L、44g/Lと変化(胎児側は4.4g/Lに固定)させ潅流30分後の両薬剤のクリアランスを求めた所、プロポフォール・クリアランスは、2.47±0.37から0.72±0.26ml/hr/gに減少した。 クーロアレイ3次元電気化学検出システムにおける4種類の局所麻酔薬〔Mepivacaine(M),Lidocaine(L),Bupivacaine(B),Ropivacaine(R)〕の検出法について、条件設定を行い検量線の作成も含め検出可能となった。その結果、(1)1mcg/ml濃度の各麻酔薬の新鮮凍結血漿と5%Albuminに対する結合率に大きな差はなかった。(2)pHの上昇に伴いタンパク結合率は上昇したが、BとRは、pH6でも高いタンパク結合能を示した。(3)臨床作用強度が強い局所麻酔薬ほどタンパク結合能が高い、ことが判明した。この測定システムを用いて、ヒト胎盤(帝王切開症例)の小葉を用いた灌流モデルにおいて、組織灌流液medium199を用いた灌流実験において母体側、胎児側の灌流液のpH変化における移行率を検討した。4種類の局所麻酔薬の移行率を(1)母体pH7.4,胎児pH7.4(2)母体pH7.4,胎児pH6.9(3)母体pH6.9,胎児pH6.9の3種類の条件下でそれぞれの血中濃度比をF(fetal)/M(maternal)比で検討した。10検体の十分胎児静脈サンプリングが可能なモデルを作成し、十分なHPLCのピークが認められた4サンプルにおいて結果を得た。その結果、以下が判明した。 ●pH7.4では非荷電型濃度の高い(pKaが7.4に近い)局麻薬ほどF/M比は高い。 ●胎児側のpHが低下するとF/M比は大きくなる。 ●pH6.9になるとpH7.4に比して母体側非荷電型濃度が低下し、その結果、F/M比も低下する。 ●局所麻酔薬の臨床強度が強いものほどF/M比は小さかった。
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