研究課題/領域番号 |
14370518
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (40238134)
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研究分担者 |
橋本 良博 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40244561)
村上 浩士 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80262020)
中西 真 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40217774)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 減数分裂 / DNA傷害チェックポイント / 分裂酵母 / 細胞周期 |
研究概要 |
ヒト減数分裂の分子機構については、効率的な実験系が確立されておらず、十分に解明されていない。今回、分裂酵母をモデル生物として用い、分子機構の解明を行った。 cds1が欠損した体細胞分裂期細胞では、DNA合成阻害剤のヒドロキシ尿素(HU)に対して、チェックポイントrad(zad1、rad3など)依存的にChk1が活性化され、細胞周期をG2期で停止させる。しかし、減数分裂期細胞では、この機構が減弱していた。減数分裂期DNA傷害チェックポイント機構の存在を調べるために、rad1、chk1、cds1が欠損した減数分裂期細胞のS期にアルキル化剤のメタンスルホン酸メチル(MMS;0.01%)を加えた。DAPI染色、FACScanによる解析では、いずれも野生型と比べ、異常な染色体凝集増加、減数分裂開始に違いを認めなかった。また、cds1が欠損した減数分裂期細胞では、体細胞分裂に比べて、MMS投与に対して、弱いChk1のリン酸化がウェスタンブロットで観察された。同時に、S期におけるcdc2-Tyr15の脱リン酸化も観察された。MMSによるDNA傷害に対する結果より、減数分裂DNA傷害に対するチェックポイント機構は、体細胞分裂に比べて、減弱または存在しないことを示唆している。 我々の結果は、体細胞分裂と減数分裂のDNA傷害に対するチェックポイント機構の違いを証明している。最近、他家の報告より、減数分裂DNA傷害に対する修復は、チェックポイントによる細胞周期停止を解さず,DNA組み換えを活性化し行われることが示唆された。ヒトの減数分裂異常は、チェックポイント異常が一因となっているかどうかは分かっていない。DNA組み換えに関与する遺伝子は複数同定されており、これらの遺伝子異常を調べることは、ヒトにおける減数分裂分子機構の解明に意義深いと思われる。
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