研究課題/領域番号 |
14370527
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
塩沢 丹里 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (20235493)
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研究分担者 |
小西 郁生 信州大学, 医学部, 教授 (90192062)
二階堂 敏雄 信州大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50180568)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
2003年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 子宮内膜 / 子宮内膜癌 / 不死化 / large T抗原 / テロメラーゼ / サブトラクション / マイクロアレイ / Ras / エストロゲン |
研究概要 |
今回の研究では正常内膜の癌化モデル確立の第一段階として、不死化ヒト子宮内膜腺上皮細胞の樹立を試みた。この目的のために、large T抗原およびhTERTを導入することとした。まず最初に培養正常子宮内膜腺上皮細胞にlarge T抗原を導入したところ、約10代継代した時点で腺上皮様細胞が消滅し間質細胞様細胞に置換されるという問題が発生した。この問題を解決するために、子宮内膜腺上皮を選択的に認識する抗ケラタン硫酸抗体を使用したMACS法を導入して子宮内膜腺上皮のpurityを高め、この腺上皮細胞にlarge T抗原発現プラスミドを導入した。その結果約20代までの継代に成功した。現在はこの細胞の可能継代数を増やす目的で、より感染・発現効率の高いウイルスベクターによるlarge T抗原の導入を予定している。 また今回の研究において我々は正常内膜、子宮内膜増殖症、子宮内膜癌の各組織の凍結切片からlazer-captured microdissection(LCM)法によって組織を採取し、mRNAを抽出したのちT7-based amplificationにて増幅したmRNAを使用して、各組織毎にmRNA発現量の異なる因子を同定するためにcDNAサブトラクション法およびマイクロアレイ法を施行した。その結果、正常内膜腺上皮と比較して増殖症あるいは内膜癌部で発現の増加している因子を約30種、また低下している因子を約20種を同定した。さらに、今回これら同定された各因子の発現の組織特異性を半定量的RT-PCRで検討したところ、殆どの因子がサブトラクションおよびマイクロアレイの結果と一致した発現を示したことから、この実験系は非常に安定したものであると考えられた。現在、発現の組織特異性をさらに確認するために、これらの因子をプローブとしてin situ hybridizationを施行中である。
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