研究課題/領域番号 |
14370530
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高倉 賢二 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10221350)
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研究分担者 |
由良 茂夫 京都大学, 医学研究科, 助手 (60335289)
藤井 信吾 京都大学, 医学研究科, 教授 (30135579)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 着床 / 子宮内膜間質細胞 / 子宮内膜上皮細胞 / 胚 / 脱落膜化 / 子宮内膜 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
【研究の背景】 着床に必要な子宮内膜の胚受容能の獲得はエストロゲンとプロゲステロンの性ステロイドによる子宮内膜の脱落膜化と、胚による子宮内膜文化作用によって制御されていると考えられている。実際、性ステロイドは子宮内膜間質細胞(ESC)で幾つかの脱落膜化関連遺伝子の発現を誘導することが知られており、一方で脱落膜化したESCと胚を共培養すると、胚の発育が促進されるだけでなく、絨毛細胞の増殖も制御されることが知られている。また、マウスの実験から、胚の存在が子宮内膜に対して着床により有利な環境を準備することも明らかになっており、胚受容能誘導因子が胚自身から分泌されている可能性が考えられている。そこで本研究では「マウス子宮内膜間質細胞脱落膜化モデル実験系」と「マウス胚・子宮内膜間質細胞共培養実験系」を用い、ESCに発現が誘導/抑制される遺伝子群を包括的に見出すことを目的として以下の解析を行った。 【結果】 1>脱落膜化実験系での遺伝子発現の検討:培養10日目にESCで有意に発現が誘導された258個の遺伝子と、有意に抑制された127個の遺伝子をマイクロアレイ法(10,012個の遺伝子を搭載)で新たに見出した。これらを機能面から17のグループに分類し、また、遺伝子の一部についてRT-PCRを用い検定した。培養3および6日目で同様にマイクロアレイ法を実施し発現比を検討した。経日的増大傾向を示す15個、経日的減少傾向を示す8個の遺伝子をそれぞれ新たに見出した。 2>胚共培養実験系での遺伝子発現の検討:ESCがコンフルエントとなる培養4日目からマウス胚盤胞と非接触性に共培養を開始し、6日目にESCで有意に発現が誘導された7個、有意に抑制された17個の遺伝子をマイクロアレイ法で新たに見出した。遺伝子の一部についてPT-PCRを用いて検定した。 【結論】 性ステロイド依存性に発現が誘導/抑制される385個の遺伝子、経日的増大/減少傾向を示す23個の遺伝子、胚依存性に発現が誘導/抑制される24個の遺伝子を、それぞれ新たに見出した。これら遺伝子群の解析から着床機構の解明が進むものと考えられる。
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