研究課題/領域番号 |
14370553
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 俊明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90191858)
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研究分担者 |
和田 裕子 東北大学, 病院・講師 (70302130)
富田 浩史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40302088)
佐藤 肇 東北大学, 病院・助手 (10312571)
大和 雅之 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40267117)
岡野 光夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00130237)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | 網膜色素上皮細胞 / 虹彩色素上皮細胞 / 脳由来神経栄養因子 / アデノアソシエイトウイル / 細胞移植 / BDNFリセプター / アデノアソシエイトウイルス / 免疫染色 / in situ hybridization / 網膜変性 / 光障害 / ウイルス至適濃度 / 神経保護因子 / バリアー / ウイルスベクター / 細胞増殖因子遺伝子 / 加齢黄斑変性 / 網膜色素変性 / 主要組織適合抗原 |
研究概要 |
我々は自己の虹彩色素上皮細胞(IPE)であれば培養して網膜下に移植しても安全であることを報告してきたが、移植細胞に神経栄養因子などの遺伝子導入を利用することで、連続光照射によるラットの視細胞変性を保護することを報告した。この遺伝子導入にすでに臨床応用されており、しかも病気との関連が知られていないアデノアソシエイトウイルス(AAV)を使用することを検討した。AAVにBDNF遺伝子を導入し(AAV-BDNF)、IPEに感染させ(AAV-BDNF-IPE)、この細胞を移植すると、局所的にも全身的にも副作用は見られず、視細胞の光障害に対する保護効果は3か月を過ぎても見られた。またAAV-BDNF濃度は1x10^7capsids/ml以上で保護効果があることが判明したが、濃度依存的な効果ではないと考えられた。BDNFの効果はリセプターTrkBを介するがこのリセプターの発現と局在の変化を調べた。その結果、TrkBは網膜内で複数のisoformが存在し、それらは必ずしも同じ細胞に発現するものではないことも判明した。しかも、BDNFや光刺激によりそれぞれのisoformは主としてミューラー細胞で発現誘導がおきるが、細胞内の局在も異なる可能性が示唆された。さらにこの発現誘導は刺激時間によりそれぞれ違った時期に発現が誘導されることが判明した。これらの結果は免疫染色、western blotting、ならびにin situ hybridlzationで確認した。ミューラー細胞のラット細胞株rMC-1が入手できMicroarrayによる遺伝子発現を比較したが、これまでに推測された既知の神経栄養因子の発現・誘発だけでは説明のつかない、網膜下の微小環境などの検討する必要性があると思われた。
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