研究課題/領域番号 |
14370580
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前田 健康 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40183941)
|
研究分担者 |
河野 芳朗 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60303129)
網塚 憲生 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30242431)
山田 好秋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
山村 健介 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90272822)
井上 佳世子 (野澤 佳世子) 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90303130)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
|
キーワード | ルフィニ神経終末 / BDNF / ノックアウトマウス / 発育 / 神経栄養因子 / 再生 / 画像解析 / 神経支配 / 歯根膜 / 神経終末 / PGP 9.5 |
研究概要 |
BDNF遺伝子欠損(ホモ型、ヘテロ型)マウスおよび野生型マウスを用い、歯根膜ルフィニ神経終末の終末形成状態、発達・再生過程について免疫組織化学的に検討した。得られた成果は以下の通りである。 1.野生型マウス歯根膜ではルフィニ神経終末が歯槽骨寄りの歯根膜に密に分布しており、これら神経終末は外形が不規則なI型神経終末と外形が円滑なII型神経終末の2種に分けられた。一方、BDNFノックアウトマウス(ヘテロ型)ではI型ルフィニ神経終末の低形成ならびに形成不全が認められた。このルフィニ神経終末は分岐状態が野生型のものより悪く、また軸索終末の膨隆も劣っていた。画像解析法による神経分布密度の検討ではヘテロ型の神経分布密度は野生型のものより18%低いことが明らかになった。 2.生後1から3週間までのホモ型、ヘテロ型、野生型マウスの切歯歯根膜を検討したところ、野生型とヘテロ型における神経密度に差は認められなかったが、ホモ型の神経密度は低い値を示した。生後3週のホモ型マウスではルフィニ神経終末をほとんど観察することはできなかった。 3.下歯槽神経切断モデルを用い、BDNF遺伝子欠損マウスヘテロ型(+/-)の歯根膜ルフィニ神経終末の再生過程を免疫細胞化学的に検討したところ、BDNFの減少により歯根膜ルフィニ神経終末の再生遅延が引き起こされることが明らかとなり、歯根膜ルフィニ神経柊末の再生過程においてBDNFが重要な役割を果たしていることが示唆された。 本研究の結果から、歯根膜ルフィニ神経終末の再生過程ならびに生後発達期、特に成熟期、にBDNFが関与している可能性が示された。
|