研究課題/領域番号 |
14370599
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
|
研究分担者 |
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助手 (90329475)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
小澤 英浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (60018413)
高橋 昌宏 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (90340059)
川上 敏行 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (80104892)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2003年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2002年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
|
キーワード | リポ多糖 / IL-1 / 破骨細胞 / MyD88 / ムラミルジペプチド / Nod2 / TRIF / PGE_2受容体 / マクロファージ / 骨芽細胞 / インターロイキン1 / 樹状細胞 / RANKL / p38MAPK |
研究概要 |
本申請研究を遂行し、以下の結果を得た。 (1)LPSはTLR4を介して破骨細胞の延命を促進するが、サイトカイン産生を誘導しないことを明らかにした。 (2)破骨細胞前駆細胞から破骨細胞への分化にp38MAP kinaseが必須であることを証明した。成熟破骨細胞では、p38MAP kinaseシグナル系が作動しないことを見出した。 (3)RANKLのデコイ受容体OPG欠損マウスを用い、LPSとIL-1は骨芽細胞のRANKL発現を誘導すること、更にLPSとIL-1はPGE_2産生を介してOPGの発現を抑制することが破骨細胞の誘導に必要であることを証明した。 (4)MyD88欠損したマウスを用いて、骨芽細胞におけるLPSとIL-1によるRANKL誘導にはMyD88シグナルが必須であること、LPSとIL-1による破骨細胞の活性化にもMyD88シグナル系が必須であることを明らかにした。更に、TRIF欠損マウスを用いて、LPSとIL-1によるRANKL発現誘導はMyD88シグナルのみを必要とすることを明らかにした。 (5)環状デプシペプチドdestruxin、ビスフォスホネート、骨粗鬆症治療薬S12911-2の作用機構を解析した。destruxinは、破骨細胞の分化を抑制しないが、骨吸収活性を抑制した。破骨細胞の液胞型ATPase活性が、破骨細胞へのビスフォスホネートの取り込みに重要な役割をもつことが示された。一方、S12911-2は破骨細胞の波状縁形成を阻害した。 (6)PGE_2は破骨細胞前駆細胞が発現するEP2/EP4を介して破骨細胞の分化を直接促進することが示された。一方、成熟破骨細胞はEP2/EP4を発現おらず、強制的にEP4を発現させると、骨吸収活性はPGE_2により抑制された。 (7)菌体成分ムラミルジペプチド(MDP)はMyD88シグナルを介し、LPSとIL-1によるRANKL発現誘導を更に促進することを明らかにした。その発現促進は、Nod2とRip2を介する可能性を明らかにした。
|