配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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研究概要 |
生体親和性に優れるチタンおよびチタン合金は,融点が高く,しかも高活性であるため,精密鋳造に不適な材料とされている.そこで,金属床義歯の鋳造床に代えて粉末冶金法を導入した場合,融点以下の温度で焼結するため、鋳造が容易でない金属材料の応用が可能となる.しかし,焼結時の収縮を軽減させ,強度と寸法精度に優れた補綴物を得るために,数多くの問題が未解決である.本研究は純チタンの粉末冶金法を導入した具体的臨床システムの開発を目的としたものである, まず,シート作製条件の検討、焼結温度および焼結時間について検討を行い,1,000〜1,050℃1hrの焼結サイクルが最も妥当であることを確認した.次に,機械的強度の向上を目的とし,球形Ti粉末に軽度の粉砕工程を加えた粉末を用いた特製Tiシートについて比較検討した結果,引張および曲げ強度が有意に増加した. また臨床応用に向け,耐火模型上で焼結を行い,耐火模型の焼結体への影響を確認するため,同様の評価を行った.耐火模型材を用いた焼結では,模型のみの前焼成を100分以上行うこと,および焼結温度を1,050℃以上に設定することにより,チタン焼結体の機械的諸性質が実用レベルに達することが確認され,歯科補綴物への焼結チタンの応用が可能であることが示唆された. さらに精度の向上を目的とし,一対の凹凸耐火模型を作製し,Tiシートを挟んで焼結することで,寸法精度が格段に向上した.また,口蓋部曲面形態の圧接に関して,鉄球を用いた検討を行ったところ,最深部に亀裂を生じる事無く圧接が可能となった.
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