研究課題/領域番号 |
14370651
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
葛巻 暹 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (80091445)
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研究分担者 |
千葉 逸朗 北海道医療大学, 歯学研究科, 教授 (50250460)
瀧本 將人 (瀧本 将人) 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (30179585)
中川 宏治 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (80360949)
藤田 寿一 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (30212187)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2004年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2002年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | RAS癌遺伝子 / 抑制変異体 / 口腔癌 / 遺伝子治療 / telomerase |
研究概要 |
舌癌に対する遺伝子治療法の基礎研究として、強力なサイトメガロウイルス(CMV)・プロモーターあるいは遺伝子をテロメラーゼ陽性癌細胞において特異的に作用させるためのテロメラーゼ触媒サブユニット(hTERT)プロモーターと共に、ヒトRAS癌遺伝子に対する抑制変異体遺伝子N116Yを搭載したアデノウイルス・ベクターを、ヒト舌癌細胞株(HSC-3、HSC-4、SAS)に感染させて、細胞増殖抑制効果を検討した。CMVプロモーターを用いた場合、N116Yアデノウイルス・ベクターはRAS蛋白質の発現が増加しているHSC-3、HSC-4、SASに強い増殖抑制効果および形態変化あるいはアポトーシスの指標である核凝縮を示した。しかし、ヒト口唇正常線維芽細胞株KDに対しても一定の増殖抑制効果を示した。この腫瘍形質抑制効果は、ERK活性化に関わるシグナル伝達経路の抑制によることが証明された。これに対してhTERTプロモーターを用いた場合には、hTERTプロモーター活性の高いHSC-3、SASに対して増殖抑制効果を示したが、hTERTプロモーター活性のほとんどないKDに対しては増殖を抑えなかった。これらの所見により、RAS癌遺伝子抑制変異体N116Yアデノウイルス・ベクターの舌癌遺伝子治療法における有用性と、hTERTプロモーターにより発現を制御されるN116Y遺伝子による舌癌特異的遺伝子治療法の可能性が示された。
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