配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
本研究では,海洋生物,変形菌ならびに薬用植物等の未利用生物資源を用いて,天然物ライブラリーを構築し,創薬リード分子候補となる生物活性天然物の探索を行った. 1.海洋生物:千葉県周辺の沿岸において採取した約100種の海藻抽出物について,抗菌活性,甲殻類への毒性,ならびにコラゲナーゼ阻害成分に関するスクリーニングを行った.イシゲからフロロタンニンを単離し,アズマネジモクからは,抗菌活性成分プラストキノンを単離した.また,ウミウシ約30種を採取し,抗菌活性を示したオトメウミウシのエキスから新規テルペン成分を得た. 2.変形菌:国内各地で採取した変形菌を用いて,培養用菌株の作製および変形体の大量培養を行った.Didymium iridisの培養変形体から2種のイミノピロロキノン,Physarum melleum, P.rigidumから新規ペプチドラクトンおよび新規ポリエン型黄色色素を各々単離した.一方,野外採取変形菌(子実体)の成分研究も行い,Cribraria purpureaより抗菌活性を示す新ナフトキノンを,Fuligo candidaより数種の新規シクロアントラニルプロロリン誘導体を,また,Tubiferadimorophothecaより細胞毒性をもつ新規トリテルペンアルデヒドラクトンを単離した. 3.熱帯植物:タイ産熱帯植物抽出物に関して,主に細胞毒性,細胞周期阻害作用等に関するスクリーニングを行った.細胞毒性ならびに細胞周期阻害成分としてキク科Blumea glomerataよりジテルペンを単離し構造訂正を行った.またリュウゼツラン科Agave fourcroydesからも細胞毒性ならびに細胞周期阻害作用をもつ新規ステロイドサポニンを単離した.また,ショウガ科Curcuma parvifloraより細胞毒性をもつ数種の新規セスキテルペン二量体成分を単離した.
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