配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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研究概要 |
tetracyanoethylene(TCNE)のgem-dicyano基をalkoxyl基で置換したdicyanoketene acetal(DCKA)類がπ酸触媒機能を有すること、そのalkoxyl基のω位をstyrene構造で修飾したモノマーから共重合により合成した高分子もπ酸触媒機能を有すること既に見出している。本研究では、alkoxyl基のω位にエーテル結合部位を有するモノマー型及び高分子型DCKAを含めて触媒機能を調査した。また、フルオラス標識基を有する触媒の開発も検討した。 (1)diethyl malonateから2-benzyl-1,3-propanediol(1)を合成し、このものとTCNEから5-benzyl-1,3-dioxane型DCKA(2)を合成した。また、市販の1,1,1-tris(hydroxymethyl)ethaneとTCNEから環状アセタール5-hydroxymethyl-5-methyl-1,3-dioxane型DCKA(3)を合成した。3の側鎖部分(ω位)の水酸基をベンジル化してDCKA(4)を合成した。 (2)上記の方法で4-vinylbenzyl基を有するモノマー体(5,6)を調製し、触媒量AIBNの存在下、ethyleneglycol dimethacrylate(EGDMA)と加熱し、高分子修飾体(7,8)を合成した。 (3)このようにして得た側鎖末端位に単分子型(2,4)及び高分子型DCKA(7,8)についてMeCN中及び水中、室温条件でのbenzylideneaniline(9)とdimethylketene O-TMS-O-ethyl acetal(10)の2成分系及びbenzaldehyde, aniline,10の3成分系Mannich型C-C結合形成反応における触媒機能を調査した。その結果、高分子型(8)を除いてMeCN中より水中の方が概ね高活性を示し、特に、高分子型(7)は極めて高活性を示した。 (4)高分子型DCKA(7)は上記(3)の水中での2成分系及び3成分系Mannich型C-C結合形成反応でそれぞれ3回の回収再利用実験で収率の低下なく触媒能を示した。 (5)二酸化炭素超臨界流体中での活用が期待できるDCKA(2,4)のperfluoro基修飾触媒を合成する目的で、高フッ素含有修飾基(BrCH_2C_6H_4-3,5-(C_<10>F_<21>)_2)の合成を検討した。その中で、3,5-diiodobenzylmethyl etherとC_<10>F_<21>-Iを原料とし、新規な修飾基(BrCH_2C_6H_4-3,5-(C_<10>F_<21>)_2)(11)を合成した。 (6)11を用いて(1)および(2)の手法でperfluoro基修飾触媒(12)及び(13)を合成した。現在これらの触媒の通常溶媒・フルオラス溶媒中での触媒能の検討を行っている。
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