研究課題/領域番号 |
14370761
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | (財)微生物化学研究会 |
研究代表者 |
西村 吉男 (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究センター, 副センター長 (80164599)
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研究分担者 |
安達 勇光 (財)微生物化学研究会, 微生物化学研究センター・探索研究推進ユニット, ユニット長 (00250051)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ムコ多糖蓄積症 / Hunter病 / substrate deprivation therapy / iduronate 2-O-sulfatase / シアスタチンB / iduronate 2-O-sulfotransferase / glycosaminoglycan / 1-N-イミノ糖 / Iduronate 2-o-sulfatase欠損 / Iduronate 2-o-sulfotransferase / Sanfilipo病 / 2-O-sulfatase欠損 / N-sulfatase欠損 / N-surfatase欠損 |
研究概要 |
ヘパラン硫酸糖鎖代謝異常に起因するムコ多糖蓄積症(MPSS)の中で代表的疾患のHunter病(iduronate 2-O-sulfatase欠損)とSanfilipo病(N-acetylglucosamine-N-sulfatase欠損)のsubstrate deprivation therapyの治療薬創製を目的として、これらsulfataseに対応する転移酵素(sulfotransferase)の基質であるL-イズロン酸およびグルコサミンに相当する1-イミノ糖の同族体(50数化合物)の合成を行い、酵素阻害活性を評価した。この中でグアニジン基を有する2化合物がiduronate 2-O-sulfotransferase(2-0-ST)に対して強力な阻害活性を示した。本2化合物の細胞を用いる酵素阻害評価と生合成されるヘパラン硫酸グルコサミノグリカン鎖(GAG chain)の構造解析を行った。CHO-K1細胞を用いて本化合物の存在下に培養し(i)生成glycosaminoglycanのFGF-2とのbinding assay(ii)^<35>SO_4のglycosaminoglycan鎖への取り込み阻害(iii)^3H-GlcNAc-glycosaminoglycan鎖の糖鎖分解酵素を用いて二糖単位にしての構造解析を行った結果in vivoでの効果が見られなかった。また、本化合物はCHO-K1細胞に細胞毒性を示さない。このことは、塩基性のグアニジン基の存在によって本化合物の細胞への取り込みが乏しいことを示唆している。今後は、本化合物の構造を基調に細胞膜への透過性を増すことを基調に構造の最適化を進める必要がある。本研究で、ジェムジアミン1-N-イミノ糖がヘパラン硫酸の硫酸基転移酵素の有効な阻害剤と成り得る事を初めて示した。今後2-O-STの優れた阻害剤が開発されsubstrate deprivation therapyとiduronate 2-0-sulfatase酵素補給療法の併用により、より有効なムコ多糖蓄積症の治療法が確立されることが期待される。
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