研究課題/領域番号 |
14370762
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岩田 修永 独立行政法人理化学研究所, 神経蛋白制御研究チーム, 副チームリーダー (70246213)
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研究分担者 |
水上 浩明 自治医科大学, 医学部, 助手 (20311938)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2003年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2002年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドβペプチド / ネプリライシン / アデノ随伴ウイルス / 遺伝子導入 / 遺伝子治療 / ウイルスベクター / 分解酵素 |
研究概要 |
アミロイドβペプチド(Aβ)はアルツハイマー病(AD)脳に蓄積し発症の引き金となる。ネプリライシンは脳内Aβ分解過程に関与する主要酵素であり、本酵素の活性低下は脳内Aβレベルの上昇をもたらす。実際に、孤発性AD脳でネプリライシンの発現レベルが50%ほど低下していることやマウスを用いた実験で海馬内のネプリライシンレベルが加齢と共に低下することが判っている.本研究ではウイルスベクターを用いてマウス脳へネプリライシン遺伝子を導入し低下したネプリライシンレベルを補完して、脳内Aβレベルを低下させることを目的とした。 初年度はリコンビナントアデノ随伴ウイルス(rAAV)-ネプリライシンベクターの調製とウイルスベクターの血清型の選択・脳内注入量および注入部位の検討を行なった。その結果、5型のrAAVベクターの使用によって単回注入で効率良くネプリライシンを発現することに成功し、このベクターシステムを用いて注入量および注入部位を決定した。次に、ネプリライシン欠損マウス海馬へrAAV5-ネプリライシンベクターを注入することにより、野生型マウスのレベルまで酵素活性を補完し、ベクター注入後少なくとも6ヶ月間までこの酵素活性の上昇が持続することを確認した。最終年度は、遺伝子導入後の海馬内Aβレベルの変化について検討した。その結果、ネプリライシン遺伝子の導入によりネプリライシン欠損マウス海馬で上昇したAβレベルを野生型マウスレベルまで完全に回復することができた。さらに、ADモデルマウスへ遺伝子導入した場合にも、生化学的および病理的なAβ蓄積を抑制できることが明らかになった。このように脳内ネプリライシン活性を高めればAβレベルが低下することがin vivoで実証され、今後ADの予防・治療に向けて脳内ネプリライシンの発現を調節する薬剤の開発へと研究が波及することが期待される。
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