研究課題/領域番号 |
14370763
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
宮田 直樹 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (50114674)
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研究分担者 |
中川 秀彦 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (80281674)
鈴木 孝禎 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90372838)
幸田 光復 武蔵野大学, 薬学部, 教授 (60124286)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | オキシルラジカル / ラジカル消去剤 / 活性酸素種 / ファーマコフォア / フラーレン / カテキン / エダラボン / トコフェロール / オキシラジカル / ESR / スピントラップ剤 / 神経毒性 |
研究概要 |
活性酸素が関与する疾病の治療薬の開発を目的として、活性酸素消去能力を有する新規ファーマコフォアの創製研究を行い、以下に示す成果を得た。 1.フラーレンの持つ抗酸化活性を有効利用する目的で、水溶性フラーレン誘導体の合成を行った。水溶性官能基として、糖鎖、ポリエーテル基、カルボン酸基などを導入した。活性酸素消去能は、ESR法、DNA切断の防御活性などで評価し、高い活性酸素消去能を有する水溶性フラーレン誘導体の創出を達成した。また、水溶性フラーレンが、MPP+が引き起こすパーキンソン病類似毒性を軽減することを明らかにした。 2.カテキン誘導体のπ電子共鳴構造を平面に固定することにより活性酸素消去能が向上することを化学計算により予測し、平面固定型カテキン誘導体を合成した。合成した平面型カテキンが、活性酸素種によるDNA切断の防御活性など優れた活性酸素消去能を有することを見いだし、新しいファーマコフォアとなることを示した。 3.エダラボンに代表されるピラゾロン骨格を有する化合物の活性酸素消去能を高める目的で構造修飾を行い、骨格変換によりエダラボンに優る活性酸素消去能を持つ化合物を見出した。 4.NOは、内因性血管拡張因子として知られている。NOを局所的に必要量放出できる化合物は、医薬品としての有用性が高い。ニトロベンゼンを母骨格とする光感応型NO放出化合物の開発に成功した。また、ピリジン-N-オキシドやポリニトロアレーンについても、構造と活性の相関を明らかにした。 5.ポリフェノール系活性酸素消去化合物として知られるレスベラトロールおよびその誘導体の活性酸素消去能および発生能を明らかにし、医薬品開発のための基礎的知見を得た。 6.細胞膜に局在し、局所的に活性酸素消去能を示す薬物の合成にも成功した。 これらの知見は、活性酸素消去能を有する新たな医薬品開発への重要な知見となる。
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