配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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研究概要 |
生物発光検出イムノアッセイにおいては,アセテートキナーゼ(AK)及びピルベートホスフェートジキナーゼ(PPDK)を標識酵素に用いる同時測定系確立のため,相互の干渉がない条件を設定した.各々の酵素の検出限界はそれぞれ2×10^<-20>mol/assayであり,検量域は10^<-20>〜10^<-15>のダイナミックレンジを有していた.この2つの酵素を標識に用いて,モデルとして糖尿病関連マーカーのインスリンとC-ペプチドの2成分同時アッセイに応用した.2種の抗原共に高分子なのでサンドイッチアッセイにて行った.それぞれ検出限界は1×10^<-16>mol/assay,3×10^<-16>mol/ssayであった.昭和大学病院検査部のヒト血清試料について適用したところ現行法との良い一致を示した.15年度は高血圧関連のAngiotensin I及びEndothelin Iについて,前者は競合法で,後者は非競合法のイムノアッセイ系を確立し,高血圧モデルラットの血中濃度の測定と血圧との関連を検討した.16年度は自閉症発症予測因子のBDNFとNT-4/5及び齲蝕菌遺伝子のS.mutansとS.sorbinusのdex遺伝子の二成分同時測定に応用した.さらに新たにビオチン化ルシフェラーゼとイクオリンの同時検出法を検討し,これらを標識に用いた生物発光検出イムノアッセイを確立し,前立腺特異抗原(PSA)と前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)及びPSAとα-フェトプロテイン(AFP)の同時アッセイ系を開発した.ビオチン化ルシフェラーゼ(最小検出量:3.6×10^<-19>mol/assay)とイクオリン(最小検出量:9.4×10^<-21>mol/assay)の発光は迅速なので,2種の抗原を同時かつ高感度に合計4秒で測定が可能で,スループットのよい方法を確立した.一方,希土類キレートを標識に用いる時間分解蛍光イムノアッセイにおいては,ユーロピウム及びテルビウムキレートを標識に用い,腸管出血性大腸菌O-157のベロ毒素1,2の迅速同時測定法を確立した.従来法では16時間を要していたが,本法では約2.5時間で結果が判明し,腸管出血性大腸菌感染症の迅速検査への適用が可能である.さらにベロ毒素1及び2の遺伝子の同時解析も行った. 2成分同時に検出測定できる方法は,試料の有効利用,測定時間の短縮化によるマンパワーの節減など検査の効率化に寄与するものと考える.
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