研究分担者 |
森 一彦 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (40190988)
岡田 明 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (30158810)
土井 正 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助教授 (70137181)
濱 裕光 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20047377)
酒井 英樹 大阪市立大学, 大学院・生活科学研究科, 助手 (90277830)
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研究概要 |
安全色、安全標識は、色彩を利用した情報伝達手段として安全の確保に重要な役割をはたしている。JIS安全色彩では、赤「高度な危険」、黄「注意」とし、橙をその中間に位置付けている。ISOでは橙を認めていない。安全色赤、橙、黄の視覚探索に及ぼす周辺刺激の色と配置の影響、薄暮時の影響について検討した。橙はいずれの場合にも視覚探索時間が長く、見えにくい。ユニバーサルデザインという意味においても、標識等に橙を使用する場合には注意が必要であることを明らかにした(佐藤)。 夜間の大規模災害では、避難場所としての指定の有無にかかわらず都市の公園は避難場所になる。都市基盤公園、街区基盤公園の夜間照明の実態調査を行った。屋外防災照明の一環として、蓄光性蛍光体を練りこんだフイルムを屋外案内表示板の基盤として利用するため、引き続き蓄光シートの暴露照度強度と残留輝度の時間変動特性の検討と視認性評価を行って、50cm以内の距離からは通常視力範囲で案内板記載の文字情報は停電後長時間にわたって視認できることを明らかにした(土井)。 高齢者の補講運動促進のためのバイオフィードバックにおける情報提示方法について、身体的あるいは心理的に有効な効果が得られる方法を検討した(岡田)。 視覚的・認知的能力の低下した高齢者にとって適応しやす環境づくりを目的として、擬似的環境体験システムを開発し、その実験装置の有効性検討実験の後、擬似的な視覚環境による注視行動・探索行動・空間認知の実験を行い、サイン、絵画、窓、アールコーブなどの空間要素の環境適応に関わる役割を検討した。(森) 視覚刺激から生じる温熱感,快適性を被験者実験によって,生理,心理両面から調査を行った。その結果,生理的な効果としては,脳波に一部影響が見られたものの,視覚刺激からだけでは,心拍数,血流量,体温など生理的な指標には影響がないことが判明した。温熱感は本来,触覚によって生じるもので,実際の温度変化を伴うが,視覚刺激によって生じる温熱感は,純粋に心理的な効果であることが判明した。(酒井) 3次元動画像処理の理論的解析および応用実験を行った。特に、雑音の多い画像から対象モデルに関する知識を用いて、鮮明な輪郭線の抽出と2次元動きの検出、さらには3次元動きの復元手法を提案し、実画像を用いて計算機実験を行って、その有効性を確認した。また、隠蔽がある場合の類似度を新しく定義し、高速かつロバストな検索手法を提案した。(濱)
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