研究分担者 |
篠原 駿一郎 長崎大学, 教育学部, 教授 (50170882)
上薗 恒太郎 長崎大学, 教育学部, 教授 (10161217)
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
堀井 健一 長崎大学, 教育学部, 助教授 (20190233)
早島 理 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60108272)
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研究概要 |
研究成果報告書にはメンバー16名の報告を掲載した。報告の題目は,「緒言」(新川詔夫),「アメリカの遺伝医療,遺伝サービス及び遺伝教育の現状」(近藤達郎),「ゲノムを小学校に持ち込めば・・・」(橋本健夫),「これからの特別支援教育〜多様なニーズに応える教育にむけて〜」(相川勝代),「日本の優生学連動と障害者の教育・福祉」(平田勝政),「日本とドイツのヒトゲノムに関する意識と判断する市民に向けた教育」(上薗恒太郎),「スポーツにおけるドーピング問題を考える」(畑孝幸),「生命倫理をめぐる諸問題について」(篠原駿一郎),「J.S.ミルの『自由論』と「自己決定権」の問題」(飯塚知敬),「「遺伝子神話」の生成とその爆破-現代における生命科学技術の進歩とその問題性-」(高橋眞司),「生命詐取,または途上国生命資源の不公正取得」(谷川昌幸),「滋賀医科大学医学部生の遺伝用語知識について」(早島理),「先端生命科学技術と優生思想・資源化問題」(戸田清),「社会科・公民科における生命倫理授業実践の現状と課題」(福田正弘)「遺伝教育の必要性について」(堀井健一),「現行教育改革と「遺伝子的エリート教育論」」(舟越耿一)である。「緒言」の中で人類遺伝学の新川詔夫が,昨今のヒトゲノム解読の国際プロジェクトの実施と終了にあたり,遺伝子解析技術がオーダーメイド医療につながったり遺伝病の病因と治療法の解明に役立つなど福音の面がある一方で,遺伝子情報に起因する社会的差別が生じる可能性について言及し,それを未然に防ぐために学校教育の中で遺伝教育が必要であることを説いた。それを受けて,他のメンバーたちが法学,倫理・哲学,社会学,政治学,理科教育学,社会科教育学,障害児教育学,道徳教育学,体育学のそれぞれの専門分野からヒト遺伝子解析技術の進展に関連する諸問題を論じ,それによって学校教育への遺伝教育の導入に先立っての諸問題の基礎的探究を行なった。また,ヒト遺伝子解析時代の教育に関する基礎的研究会編『ヒト遺伝子解析時代の教育資料集』を作製した。
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