研究分担者 |
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60322856)
山地 弘起 長崎大学, メディア教育開発センター・研究開発部, 助教授 (10220360)
大塚 雄作 長崎大学, 大学評価・学位授与機構・評価研究部, 教授 (00160549)
橋本 優花里 広島大学, 大学院・教育学研究科附属心理臨床教育センター, 助手 (70346469)
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 助教授 (40264189)
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研究概要 |
社会が経済的に豊かになり多様な価値観の存在を認めるようになるとともに,18才人口の二人に一人が大学に進学するようになった。その結果,学習意欲にかける学生や授業についていけない学生たちを目にすることが多くなった。この状況の中で大学の理念を達成し,社会に有用な人材を送り出すためには,従来からの教授スタイルを大きく変え,学生が納得して授業に参加し,知識・技能の獲得に意欲を示す授業の展開が教員に求められている。 従来からの大学の授業を分析・検討した結果,これらを根本的に改善するためには,学生一人一人の授業への自主的な参加が必要であるとの結論に達した。この自主的な参加を促すための方策として次のような手だてを考え,各研究分担者が担当する授業の中で実践を試みた。 (1)学習スタイルの改善 個人学習からグループ学習への転換を図ることにより,役割分担を通してより効果の高い相互啓発が生まれ,授業がより活性化されることを目指す。 (2)学生という役割からの脱却 学生は単に学ぶ者であるという概念を変える授業の創造を行う。ここでは学生はテーマを持ち教材研究をして教員の代わりに教壇に立つという教える側からの視点を持って授業に取組み,従来の授業の質的転換を図る。 (3)評価を通した授業改善 授業を評価する視点を持つことによって,授業への積極的な参加を促すとともに,その評価をもとにした授業の改善を図る。 これらの実践については,研究会で多面的に検討を加えた。その結果,従業らの授業に比べて,学生の評価が高くなっていることや,教員と学生のコミュニケーションも深まったことなどから,改善への一歩が踏み出せたと判断した。
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