配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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研究概要 |
近年,交通事故防止等を目的とした高度道路交通システム(ITS)が注目されている. 本研究はITSにおける効率的な情報通信方式を検討したものである.ITSの情報通信においてはある地域に移動端末が集中して存在するため,複数移動端末に対して同時に情報提供を行えるマルチキャストとアドホックネットワークが有効な情報通信手段になると考えられる.しかし,移動端末の基地局間移動に伴うパケットロスや経路情報更新によるデータ遅延などの課題を克服する必要がある.本研究では,これに対し,マルチキャストグループへの参加・配信要求を事前にかつ代理に処理する方式(Advanced Join方式)を提案した.参加・配信要求は,移動端末の代理ノードである基地局によって構成される基地局マルチキャストグループ単位で送信される.本方式を評価し,移動端末に対する信頼性のあるデータ転送と全パケットを受け取るまでの応答時間の短縮が必要であること,基地局のカバーエリア外において隣接車両との間にアドホックネットワークを構築した再送方式が必要であること等を明らかにした. 次に,基地局が存在する地域において車々間通信と路車間通信を併用して高速性と高信頼性を確保するメディアアクセス制御方式DRVCを開発した.シミュレーション評価により従来のDSRCに対する優位性を示した.例えば遅延が15msec以下の制約条件の下で収容できる車両台数がDSRC4台に対しDRVCは10台である.さらに,基地局が存在しない地域においても高い信頼性を確保できる車車間通信として車群ネットワークを構成する方式を開発した.評価の結果,車両密度が1レーンあたり20(台/km)以下では,95%以上のパケット到達率を達成できること等を明らかにした.
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