研究課題/領域番号 |
14380142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高木 直史 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10171422)
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研究分担者 |
高木 一義 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 講師 (70273844)
中村 一博 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90335076)
西永 望 情報通信研究機構, 無線通信部門, 研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2004年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2003年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2002年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 有限体上の演算 / 剰余系演算 / 整数除算 / 剰余計算 / 暗号処理 / ハードウェアアルゴリズム / VLSI / 乗算剰余算 / 剰余系除算 / 有限体上の除算 / 暗号化・復号 |
研究概要 |
情報の通信や記憶の信頼性向上に不可欠な誤り訂正符号の符号化および復号処理、安全性(セキュリティ)向上に不可欠な公開鍵暗号の暗号化および復号処理などにおいて重要な役割を果たす有限体(ガロア体)上の諸演算のためのハードウェアアルゴリズム(専用回路実現向きの計算手順)に関して、以下の研究成果を得た。 (1)以前に提案した拡張バイナリGCD法に基づくGF(2^m)上の除算のハードウェアアルゴリズムを洗練し、これに基づく演算回路を設計し、計算機シミュレーションおよびプロトタイプLSIの試作により評価を行った。高速で小面積の除算回路を実現できることを示した。 (2)有限体GF(p)上の除算とモンゴメリ乗算を単一の回路で計算するためのハードウェアアルゴリズムを開発し、これに基づく回路を設計し、計算機シミュレーションにより評価を行った。除算は拡張バイナリGCD法に基づいている。拡張バイナリGCD法に基づく除算器とほぼ同じハードウェア量で二つの演算を行えることを示した。 (3)有限体GF(p)上の除算と乗算、モンゴメリ乗算を単一の回路で計算するためのハードウェアアルゴリズムを開発し、これに基づく回路を設計し、計算機シミュレーションにより評価を行った。除算は拡張ユークリッド法に基づいている。拡張ユークリッド法に基づく除算器とほぼ同じハードウェア量で三つの演算を行えることを示した。 (4)拡張ユークリッド法に基づく有限体GF(2^m)上の乗法逆元算出のための高速ハードウェアアルゴリズムを開発した。本手法では、拡張ユークリッド法の数ステップ分の計算をテーブル参照を用いて一挙に実行する。専用回路のみならず、ソフトウェアとしての実現にも有効である。 (5)剰余計算で用いる整数除算のハードウェアアルゴリズムを開発した。有限体GF(p)上の種々の演算において、整数を法である整数pで割った余りを求める剰余計算が必要である。整数除算は、剰余計算以外にも広く用いられる演算であり、本ハードウェアアルゴリズムに基づく整数除算器をプロセッサに搭載することにより、さまざまな計算の高速化が期待できる。
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