研究概要 |
本研究では,まず,ストリーム型の放送番組コンテンツのWebページへの動的統合システムの開発に取り組んだ.本システムは,ユーザがWebページの任意の個所を選択することにより,その内容を適切な長さのビデオによって補強するものである.また,Webページの意味構造を利用し,これに対してクエリを記述することによって,統合のためのテンプレートを実現する枠組を構築した.また,マルチメディア統合コンテンツを構築するためのスクリプトと,統合に用いられる素材に対して利用条件を表現するメターデータ記述を開発した.これらの記述によって,権利問題を解決しながら,コンテンツの動的な統合を実現する機構を構築した. 次に,放送コンテンツと関連情報の複合化とパーソナル視聴方式として,放送コンテンツにおいて,映像と付帯するデータ(字幕テキスト)から,多重の詳細を持つWebコンテンツを自動的に生成し,詳細度をズーム・インタフェースで変更しながら個人的に視聴することが可能な手法に由り組んだ.本手法では,字幕データが付与された映像から,時間データを基に映像をクラスタリングし,映像サムネイルと付帯するテキストを抽出し,ユーザの閲覧時にWebページを動的に生成することが可能である.さらに,シーンの検索には,生成されたテキストを用いてシーンの特定を行い,関連情報と共に放送コンテンツを閲覧する機能を構築した.一方,Webページと映像の関連抽出や検索エンジンの統合利用についても検討を行った.
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