研究分担者 |
古川 宏 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (90311597)
伊藤 誠 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (00282343)
赤松 幹之 産業技術総合研究所, 行動モデリンググループ, 研究グループ長 (60356342)
米澤 直記 筑波大学, 電子・情報工学系, 助手 (70312832)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2002年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,動的環境での人間・コンピュータ協調を支援する新しいヒューマン・インタフェースの提案である.自動車や航空機をはじめとする交通移動体は,動的に変化する環境の中での的確な認知・判断・操作が不可欠であるが,十分な時間余裕が保証されていない状況でそれらを遅滞なく,かつ誤りなく行うことは容易ではない.そこで,認知・判断・操作に関わる人間の負担を軽減すべく,状況に応じて人と自動化システムの間での役割分担を動的に変化させる機能配分の設計が重要な課題となる.ここで導入される自動化システムは高い自律性と知能を有するものであるがゆえに,状況認識喪失,自動化システムへの過信,警戒心の欠如,オートメーション・サプライズなどの不都合が生じうることが知られている.本研究では,実世界での事例として,アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)システムを取り上げ,ドライバの状況認識を支援する情報提示系,状況認識共有化を図ることによって過信やオートメーション・サプライを抑制する情報提示系,リスクに応じて自動化レベルを動的に変化させる安全制御系から構成される「多層インタフェース」を構築した.具体的には,高速域ACCシステムと低速域ACCシステムが混在する環境の中でのドライバのモード認識を支援する情報提示系,ACCシステムの減速機能限界に関わる情報提示系,コンピュータの制御意図をドライバに理解させ,ドライバとACCシステムとの間での状況認識共有を可能にするための情報提示系などを構築し,効果を認知工学的実験によって解析・評価した.さらに,ドライバに過信や警戒心欠如が生じた状況においてのシステム安全を確保するための権限委譲方策を提案し,離散事象シミュレーションによって有効性を解析・評価し,いわゆる「人間中心の自動化」の枠組みから外れるものの中に,安全確保の観点から有用なものがあることを証明した.
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