研究課題/領域番号 |
14380209
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
|
研究分担者 |
節原 裕一 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80236108)
高橋 和生 京都大学, 工学研究科, 助手 (50335189)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
|
キーワード | プラズマプロセス / 超微細構造 / 粒子輸送過程 / 表面反応過程 / 加工形状進展 / 高密度プラズマ / エッチング / 化学気相堆積 |
研究概要 |
次世代のナノメートルレベルの超微細(<0.1μm)プラズマプロセス技術の構築には、微細構造内での反応粒子の輸送と表面反応過程の理解、およびその制御技術の構築が不可欠である。本研究では、プラズマエッチングにおける微細パターン構造内の粒子輸送と表面課程について、初年度、原子スケールでの新しいモデルを創出した。このモデルは現象論的ではあるが、従来の解析法と分子動力学(MD)法の中間に位置する。具体的には、粒子輸送を各粒子の軌道を追う粒子シミュレーションの手法を用いて表し、さらに基板を原子サイズの多数のセルの集合で模擬して、イオンアシスト反応をはじめとした表面での種々の反応過程や電荷蓄積とともに、基板内部への高速イオンの侵入・停止・反応過程をモンテカルロ法によってモデル化した。このモデルを塩素プラズマによるシリコンエッチングに適用した結果、表面の多層の反応層、表面の凹凸(ラフネス)の様子、および表面移動速度(エッチング速度)について、実験を定量的に再現でき、本モデルの有用性が明らかになった。また、プラズマ中での反応粒子の生成・維持にかかわるプラズマ自体の高精度解析モデルも構築した。 次年度以降は、このモデルを用いて、超微細構造のエッチング加工形状進展をシミュレートするとともに、プロセス実験・プラズマ診断と比較することにより、エッチング加工形状に及ぼす基板表面温度、マスク後退、および反応抑制層形成過程(保護膜堆積、表面酸化)など実際のプラズマプロセスにおいて生じる種々の影響を明らかにし、さらに、超微細構造(<0.1μm)のプロセスのパターン依存性は、パターン内部への中性粒子フラックスが陰影効果により本質的に不足することに起因して、広いパターン(>0.1μm)とは様相が異なることを明らかにした。最終年度は、さらに、これらのモデルの高度化をはかるとともに、次世代の半導体デバイスにおけるゲート構造の加工プロセス技術開発に適用してプロセス指針を構築した。
|