研究課題/領域番号 |
14380272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田浦 俊春 神戸大学, 自然科学研究科, 教授 (00251497)
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研究分担者 |
玉置 久 神戸大学, 工学部, 助教授 (10227267)
竹内 憲司 神戸大学, 経済学研究科, 助教授 (40299962)
塩瀬 隆之 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (90332759)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 循環型社会 / リサイクル / 間接制御 / 価値創造 / 潜在機能 |
研究概要 |
昨今、持続型社会を形成するための政策や技術開発が積極的に進められているが、それらの多くは、法規制に代表されるトップダウン的な方法である。トップダウン的にすすめることによって、高率的に持続型社会を形成することが可能になるが、限定的であるにしても生産活動に対してトップダウン的に制約を加えるということには、生産活動の原点である創造的な活動をも衰退させてしまう、という危険性がある。創造的で自由な活動は、社会の活力の源である。それに対する制限は最小限にすべきである。 そこで、本研究では、新たな循環型社会の形成方法として、生産者のみならず消費者の創造的行為に注目し、それが創発されればされる程、社会の持続性も確保されるような考え方の可能性について探った。本研究では、この考え方の実現可能性を探り、そこにおける新たな製品設計論を構築することを試みた。 まず、本研究では、循環資源の多様性や消費者の意思決定の多様性と、社会の持続性との関係について分析を行った。そして、資源循環プロセスに適度の多様性があれば、社会は、より持続的になることを明らかにした。次に、創発的に資源が循環するために必要な制約について検討し、間接制御という方法によると、強い制約よりも緩い制約の場合が、より資源を循環させるのに効果的な場合があることを示した。これらの結果より、ある程度の多様性のもとに、緩い制約を加えることで、創発的に循環型社会を構築することが可能であることを示すことができた。最後に、多様な資源循環を可能にするための人工物のあり方として、潜在機能に注目した人工物評価方法について検討した。そして、持続社会システムにおける製品設計論として、メタデザインと呼ぶ考え方を提案した。
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