研究課題/領域番号 |
14380278
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
石橋 良信 東北学院大学, 工学部, 教授 (10111246)
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研究分担者 |
大村 達夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111248)
国包 章一 厚生労働省, 国立保健医療科学院, 部長 (90083740)
木村 憲司 前澤工業(株), 中央研究所, 部長
佐藤 篤 東北学院大学, 教養学部, 教授 (00145616)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2002年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | サイクロスポーラ / クリプトスポリジウム / 原虫 / 塩素耐性 / 新興感染症 / 輸入感染症 / 上水道 |
研究概要 |
サイクロスポーラ症は東南アジアや南アメリカを中心に数多くみられる。途上国等で流行している感染症等がわが国に持ち込まれる、いわゆる輸入感染症の可能性も否定できない。本研究では、感染性が高く、集団発生が懸念されている塩素耐性原虫であるサイクロスポーラについてクリプトスポリジウムとジアルジアとの比較のもとで検討した。 検討は主に4項目から成っている。 環境中からサイクロスポーラは検出されなかったので、ジアルジアを対象にリスクを評価し、人々および医師がもう少し関心を持つ必要があることを指摘した。 消毒効果に関し、超音波、紫外線消毒、塩素消毒を比較した。最近は、紫外線消毒によるクリプトスポリジウムの不活化が注目されている。実験においても紫外線消毒の有効性が示されたが、超音波消毒も十分な消毒効果が認められた。WHOではクリプトスポリジウム対策として10mJ/cm^2と定めており、この値でサイクロスポーラも十分不活化されると思われる。 現在実施されているクリプトスポリジウムの試験方法は、オーシストの存在を把握するもので、感染力の有無を評価することはできない。また、感染力を評価できるマウスなどを用いた動物感染試験や培養細胞を用いた培養細胞感染試験でも個々のオーシストの感染力の確認は困難である。感染力を評価する一環として、熱処理したクリプトスポリジウムの感染を培養細胞法とPCR法を組み合わせて評価した。その結果、50℃で90秒以上熱処理したものでは感染がみられないなどの知見が得られた。 一方、培養細胞でサイクロスポーラが増殖することが確認された。これは大きな成果であり、実験室内においてサイクロスポーラを多量に増殖でき、今後のサイクロスポーラ研究の実験に供することが可能になった。
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