研究課題/領域番号 |
14380287
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
相本 三郎 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (80029967)
|
研究分担者 |
川上 徹 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (70273711)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
2005年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | GPCR / ノシセプチン受容体 / ペプチドチオエステル / 化学合成 / 縮合条件 / native chemical ligation / チオエステル法 / 補助基 / チオスルホネート基 / 7回膜貫通型受容体 / 膜蛋白質 / 選択的縮合法 / Argタグ |
研究概要 |
ORL1を合成するにあたり、膜貫通部位が2つ含まれるORL1のC末端部分であるORL1(251-370)を合成ターゲットとした。この部分を3つのセグメントに分割し、固相法によりそれぞれを調製した。膜貫通部位を含む合成ブロックは極めて溶解性であったが、チオエステル部位にArgを導入することより、溶解性は飛躍的に向上し、精製効率も改善された。7番目の膜貫通ドメインを含む合成ブロックとC末端の合成ブロックはnative chemical ligation法で縮合した。縮合条件を検討した結果、最終的にほぼ定量的に縮合させる条件を見いだした。次にチオエステル法により6番目の膜貫通ドメインを含む合成ブロックを縮合させようとしたが、Cysのチオール基に対する適切な保護基を見いだすことができず、拡張型ライゲーション法を用いて各合成ブロックを結合することとした。膜蛋白質の溶解性を考えると、膜蛋白質の合成は脂質膜あるいは界面活性剤に合成ブロックを保持した状態で行うことになるであろうとの想定のもとに、光照射により除去できる補助基の開発を目指した。その結果、2種類の補助基を開発し、それを用いてモデルペプチドの合成を試みたところ、ライゲーション反応および光照射による補助基の除去反応ともに期待通り進行した。これらの補助基を用いれば保護基に囚われることなく3つの合成ブロックを縮合できるものと期待される。さらに、Fmoc固相合成法を用いてペプチドチオエステルを調製する新規経路を開発することができた。この方法で得られたペプチドチオエステルのC末端アミノ酸はラセミ化率が1%以下であった。当初、ORL1の全合成を目指したが、膜蛋白質の合成には想定外の困難が待ち受けており、目的を達成することはできなかった。しかし、1回、2回膜貫通ドメインを有する膜蛋白質はほぼルーチン合成の範囲とすることができた。
|