研究課題/領域番号 |
14380320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京大学 (2004) 早稲田大学 (2002-2003) |
研究代表者 |
船津 高志 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (00190124)
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研究分担者 |
田口 英樹 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40272710)
多田隈 尚史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10339707)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 16,900千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2002年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 分子シャペロン / 1分子蛍光イメージング / GroEL / シャペロニン / 1分子イメージング / タンパク質間相互作用 |
研究概要 |
シャペロニンGroELは、ATP加水分解を伴いながらGroESと結合解離を繰り返し、タンパク質の折れたたみを助けている。我々は、全反射照明による1分子蛍光イメージング法を用いてGroESとGroELの結合・解離を1分子レベルで観察することに成功した。両者の結合時間を解析した結果、シャペロニン反応サイクルが時定数3秒、5秒の2つの律速過程から構成されていることを明らかにした。また、酸変性したGFPをGroELに結合させ、ATPとGroESを加えることによりGroEL内部でGFPの折りたたみを1分子イメージングすることに成功した。その結果、反応開始後3秒間は折れたたみが抑制されていることを示した。さらに、ATP加水分解反応を詳細に解析し、時定数5秒の新たなGroEL-GroES-ADP複合体(cis ADP*-complex)の存在を明らかにした。 次に、GroELを構成する2つのリングの両方にGroESが結合した中間状態(Football型複合体)が、反応サイクル中に存在することを確かめるため、高濃度(1μM)の蛍光GroES存在下で、GroESとGroELの結合・解離過程を1分子蛍光イメージングする方法を開発した。このために、ガラス基板に金属薄膜を100nm蒸着し、金属部分に直径約100nmの微小な穴を開けた。このナノ開口にガラス面側からレーザー光を照射すると局所的なエバネッセント場が発生し、溶液中に1μMの蛍光が漂っていても1分子蛍光イメージングすることが可能になった。この手法を用いて、ナノ開口に蛍光標識したGroELを固定し1μM GroES存在下でGroESの結合解離反応を1分子蛍光イメージングした。
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