研究課題/領域番号 |
14380341
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 九州大学 (2003-2005) 国立感染症研究所 (2002) |
研究代表者 |
久下 理 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (30177977)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2005年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | リン脂質 / ホスファチジルセリン / 生合成 / 代謝調節 / 細胞内輸送 / 脂質 / 生合性 / 変異株 / 生体膜 / ホスファチジルエタノールア / CHO細胞 / 生合成酵素 |
研究概要 |
1)リン脂質の代謝調節機構に関する研究 哺乳動物細胞においてホスファチジルセリン(PS)は、2種類のPS合成酵素(1と2)により生合成され、これら酵素の活性はPSによるフィードバック制御により調節されている。この制御は、酵素の発現調節ではなく、PSの共存によって合成酵素の活性そのものが阻害される様式であり、PS合成酵素が直接あるいは間接的に細胞内のPS量を感知し、その必要に応じてPSを合成するものと考えられている。しかし現在、PS合成酵素の触媒機構と活性制御機構の詳細は不明であり、その解明を本研究の目的とし、以下に述べる研究成果を得た。 (1)PS合成酵素2をほぼ単一に精製することに成功した。精製酵素の性状解析により、同酵素の活性はPSが触媒部位とは異なる、制御部位に結合することにより抑制されることが示唆された。 (2)66種のアラニン置換変異型PS合成酵素1を系統的に作成し、その性状解析から、酵素活性に重要なアミノ酸残基8個と活性制御に重要なアミノ酸残基6個を同定することができた。 (3)さらに、PS合成酵素1は、小胞体膜を10回貫通する膜内在性酵素であり、アラニン置換変異で同定した活性に重要なアミノ酸残基8個はすべて小胞体膜脂質二重層の中央から内腔側に配置され、活性制御に重要なアミノ酸残基6個はすべて小胞体膜の細胞質側に配置されることが示唆された。 2)リン脂質の細胞内輸送に関する研究 (1)PSの小胞体からミトコンドリアへの輸送に関与する哺乳動物細胞の新規タンパク質MSBP1を同定することに成功した。 (2)酵母からPSの細胞内輸送に損傷を有する変異株の候補を約40種分離することに成功した。
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