研究課題/領域番号 |
14380350
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
西脇 清二 独立行政法人理化学研究所, 細胞移動研究チーム, チームリーダー (30342827)
|
研究分担者 |
久保田 幸彦 独立行政法人理化学研究所, 細胞移動研究チーム, 研究員 (70333325)
鈴木 教郎 独立行政法人理化学研究所, 細胞移動研究チーム, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2002年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
|
キーワード | 細胞移動 / ADAM family / C. elegans / 変異体 / COG複合体 / C.elegans / コンドロイチン / ADAMfamily |
研究概要 |
線虫の生殖巣の形態形成を担うdistal tip cell (DTC)の移動方向の調節には分泌型のADAMプロテアーゼであるMIG-17が必須である。MIG-17は体壁筋細胞から分泌され、生殖巣表層の基底膜に局在し、DTC移動を調節する。mig-17変異体ではDTCが正常なU字型の移動を行わず蛇行・迷走する。本研究ではmig-17と同様のDTC移動異常を示す変異体を分離解析することにより、MIG-17の関与する細胞移動の制御機構の解明を行った。 MIG-23はGolgiにおける蛋白質の糖鎖修飾に関与するNDPaseである。mig-23変異体ではMIG-17の糖鎖修飾に異常があり、生殖巣に局在できないことが分かった。また、MIG-23はMIG-17を介してDTCの移動に影響を与えることが分かった。広範な蛋白質の糖鎖修飾を担うと考えられるNDPaseの異常が、ADAMプロテアーゼの機能欠損を通して、特定の器官の形態形成に顕著な影響を与えることが明らかとなった。この成果はNature Cell Biology誌に掲載された。 mig-29およびmig-30変異体の原因遺伝子はともに蛋白質の分泌過程の小胞輸送に必要なCog3およびCog1のホモログをコードすることが分かった。これらは哺乳類では8量体からなるCOG複合体の構成因子である。線虫のゲノムを検索したところ残りのCog2およびCog4-8に相当する遺伝子が全てあった。これらをRNAiにより機能破壊するとやはりDTC移動異常が現れた。mig-29とmig-30変異体ではmig-23と同様にMIG-17の生殖巣上への局在が見られなかった。この研究からCOG複合体が細胞移動調節に働くことが初めて明らかになった。 本研究ではこの他にmig-22、mig-26,mig-24についても原因遺伝子のクローニングに成功した。
|