研究課題/領域番号 |
14380359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
田中 英明 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90106906)
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研究分担者 |
岡藤 辰也 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (70315307)
太田 訓正 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (90244128)
郷 正博 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (00304999)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2003年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2002年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | ニューロン / 脊髄交連線維 / floor plate / roof plate / 電気穿孔法 / 脊髄基底膜 / 運動ニューロン / 筋支配 / 神経回路網形成 / シグナルシークエンストラップ法 / 筋細胞 / ロイシンリッチリピート |
研究概要 |
運動ニューロンの回路網形成機構を明らかにするため、SC1抗体を使用してニワトリ胚脊髄から運動ニューロンを精製したところ、運動ニューロン以外にSC1を発現するfloor plateやroof plateの細胞が混入していた。精製した細胞のmRNAからクローニングした12D3と仮に名付けている分子のmRNAは発生初期のroof plateに強く発現されているが、その蛋白は脊髄基底膜、特に背側から側方にかけて存在する。そのため、roof plateで産生され、脊髄内を拡散し、脊髄基底膜にトラップされたと考えられる。電気穿孔法で脊髄片側に12D3を強制発現させると、反対側の脊髄基底膜や同側の皮筋板の基底膜にもこの分子はトラップされることから、この推測は正しいと思われる。この分子を培養皿に吸着させ、脊髄細胞を培養すると、脊髄細胞は接着し、培養時間と共に神経突起を伸ばす。この分子を過剰発現後脊髄内の神経軸索を調べると脊髄の交連線維の軸索成長に異常が見られた。この系はfloor plateが産生する交連線維の軸索誘導活性、roof plateが産生する反発活性と詳細に解析されている系であるが、脊髄背側から伸びだし、floor plateに到達する途中経路にも軸索成長を制御する分子が発現されていることを見出したと思われる。この系は運動ニューロンの解析とは外れているが、神経回路網形成がステップごとに制御されていることが明らかに出来るモデル系と考え、この分子の研究を継続中である。
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