研究課題/領域番号 |
14380362
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 京都大学 (2003) 岡崎国立共同研究機構 (2002) |
研究代表者 |
森 泰生 京都大学, 工学研究科, 教授 (80212265)
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研究分担者 |
西田 基宏 九州大学, 薬学研究院, 講師 (90342641)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2003年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2002年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 遺伝子 / 細胞・組織 / 生体分子 / 生理学 / 薬理学 / ノックアウト |
研究概要 |
前シナプスにおける欠損が、後シナプス側の神経細胞の発生・成熟の遺伝子発現プログラムにもたらす影響を2つの系において明らかにした。まず、我々が作製した神経型電位依存性カルシウムチャネルN型欠損マウスにおいては、心臓の機能の交感神経系による正制御が損なわれているが、これは野生型マウスに見られるように、交感神経系終末からのアドレナリン放出が、N型カルシウムチャネルにより支配的に制御されていることによるものである。面白いことに、交感神経系支配を受ける心血管系の収縮、受容体の感受性等の機能は、逆に亢進していることが明らかとなった。また、自然発生の神経型電位依存性カルシウムチャネルP/Q型のミュータントマウスtotteringとrolling Nagoyaの解析により、rolling Nagoyaの小脳Purkinje細胞においては、AMPA型グルタミン酸受容体の感受性の促進が見られた。ところが、Purkinje細胞への興奮性シナプス入力は、部分的にP/Q型カルシウムチャネルにより制御されていることから、減弱していると考えられた。以上のように、神経型前シナプス側からの神経伝達物質放出を担う電位依存性カルシウムチャネルは、後シナプス側の興奮性、機能等を抑制し、シナプス結合の発生や成熟を制御していることが明らかになった。 電位依存性Caチャネルは多様な神経機能の制御に必須である。そのサブユニット構造は、α_1(α_2/δ)βγであり、シンタキシンやGタンパク質等、細胞内シグナル伝達/輸送タンパク質も動的な会合をしている。今回、ω-AgTx-IVA感受性のP型Caチャネルの主サブユニットCaV2.1(α_<1A>)と代謝型グルタミン酸受容体(mGluR1)とが、直接相互作用し、プルキンエ細胞の樹状突起に局在するシグナル複合体を形成することを明らかにした。本複合体形成により、グルタミン酸受容体刺激依存性、及び刺激非依存性のP型Caチャネルの抑制が生じることが明らかとなった。また、ジヒドロピリジン(DHP)感受性のL型CaチャネルCaV1.2(α_<1C>)において、第3繰り返し単位のチャネルポア形成領域のSer1142が、DHPアゴニストBAYk8644とオカダ酸により抑制されるPhoshataseの認識部位であることを示した。即ち、DHPアゴニストによるL型Caチャネル活性の増強とリン酸化によるそれが、共通の機構により達成されることが強く示唆される。さらに、β4サブユニットをプローブ(ベイト)とした酵母two hybridスクリーニングにより、β4結合タンパク質を単離し、その一つがシナプス小胞の融合過程に関与するタンパク質であることがわかった。現在、本タンパク質とβ4サブユニットとの相互作用様式の分子的、機能的意義の解明を行っているところである。
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