配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
人工心臓の血液適合性を向上させるために,新しい数値流体解析方法,マイクロメートル精度の流れの可視化法,定量的溶血実験法および磁気浮上人工心臓モデル機の開発を行った.人工心臓血液適合性を数値解析的に評価する,三次元Two-Way粒子法(SPH法)のモデルを完成させた.多角形血球膜モデルを導入し現実的な赤血球の変形特性を表現可能とした.また,赤血球内部の液体粒子が膜粒子間の間隙から漏れ出す問題を解決する新しい膜-内部粒子の相互作用モデルも提案した.10μm精度の流れの可視化システムを開発し.表面粗さの違いによる回転型せん断負荷装置内の流れ場の変化を可視化計測,解析した.装置内筒の表面粗さを0〜2ミクロン程度まで変化させても,乱流強度は著しくは変化しないが,周方向平均流速の速度分布が変化することを明らかにした.また.乱流強度の計測精度には,粒子画像の粒子数が影響することを明確にした.血液適合性試験では人工心臓の表面粗さが溶血に与える影響を回転型せん断負荷装置により定量評価した.溶血を急激に惹起する表面粗さの大きさは,3,750s^<-1>の層流せん断流れにおいて,Ra0.6μmと0.8μmの間に閾値があることを見いだした.回転型せん断負荷装置内筒表面広範囲に,サンドブラスターを利用して.異なる表面粗さ面積(Ra0.8μm)を付加した実験も行い,回転軸方向に粗さ面積が増加すると,溶血量も増加することを確認した.これより人工心臓内で生じる溶血は,粗さ面積の値だけでなく.粗さ方向も重要であることが示唆された.溶血試験が行える95mmx95mmx70mmの磁気浮上遠心血液ポンプの開発を行った.最大揚程200mmHg以上,最大流量10L/min以上のポンプ特性を確認し,壁面表面粗さを変化させて溶血試験に供することが可能な磁気浮上人工心臓モデル機の確立が図れた.
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