研究課題/領域番号 |
14390023
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
植村 博恭 (2003-2004) 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (70184976)
有江 大介 (2002) 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (40175980)
|
研究分担者 |
有江 大介 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (40175980)
姫野 順一 長崎大学, 環境科学部, 教授 (00117227)
深貝 保則 国立大学法人横浜国立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
森村 進 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40134431)
齋藤 純一 (齊藤 純一 / 齊等 純一) 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (60205648)
熊谷 次郎 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (30047972)
山森 亮 東京都立大学, 人文学部, 講師 (90325994)
植村 博恭 横浜国立大学, 大学院・国際社会科学研究科, 教授 (70184976)
大川 正彦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80323731)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
|
キーワード | 分配的正義 / 幸福 / 福祉 / 公共性 / セン / ベンサム / 功利主義 / 国際研究者交流 / 社会主義 / 功利主 / 国際研究者交 / ジェントルマン資本主義 / リバタリアニズム / 社会的正義 / 国際研究交流 / 経済哲学 / 英国:米国:韓国 / ロールズ |
研究概要 |
本補助金による3年間の研究活動の成果は、第一に、どのようなアプローチの探求であっても、よりよい現代社会を構想しようとする場合には、分配的正義の問題を避けて通ることが出来ないこと、その為の分析的・理論的追求や政策的提言と同時に、「福祉哲学」や「幸福論」などのあり得べき人間生活に関する何らかの哲学が必要なこと、従って、経済学、倫理学、哲学などの学際的・多面的・総合的な研究が必要なことが改めて明らかとなった。 第二に、現代社会を経済的社会と捉えるならば、探求や問題提起に際して賛否を問わず何らかな意味で必ず「功利主義」との対峙を経る必要があるということである。経済分析には社会を構成する経済主体の自然的欲求(desire)や必要(need)が前提となるからである。本研究が、現代功利主義者の祖というべきベンサムに対して特別な位置づけを与えているのは、そうした理由によるものである。 第三に、研究の国際化と日本からの研究発信という点では、我々のグループの科学研究費による先行研究課題からの継続として、全10回の研究集会のうち4回を国際研究集会として開催し延べ12人の外国人研究者を招聘したことを成果と考えたい。理工系に比べて国際化が遅れていると言われている人文社会科学分野での積極的取り組みであり、こうした場での討論それ自体が日本からの研究発信の端緒となることに、この方向での今後の発展を見出している。また、これらの研究集会を国際共同出版企画に向けての出発点にすることが出来た点も成果と考えたい。 残る問題は、掲げた課題のうち「経済理論」では正統派経済学の分配理論の評価が欠落したこと、「政策」にあたる部分で、具体的な分配政策の探求と、現実的提言に労力を割けなかったこと、および先行科研費研究から継続していた当該分野の若手研究者への研究援助が十分でなかったこと等があげらる。今後の改善課題としたい。
|