研究課題/領域番号 |
14390031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 秀夫 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40148599)
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研究分担者 |
原田 哲史 四日市大学, 経済学部, 教授 (70208677)
山脇 直司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30158323)
天羽 康夫 高知大学, 人文学部, 教授 (90067869)
竹澤 祐丈 京都大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60362571)
中野 勝郎 法政大学, 法学部, 教授 (70212090)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2003年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2002年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 近代共和主義 / シヴィック・ヒューマニズム / ハリントン / J.S.ミル / パトリオティズム / 公共の徳 / モンテスキュー / ポーコック / 公共性 / 徳 / ユストゥス・メーザー / デモクラシー |
研究概要 |
2年間で4回の研究会を開くなど共同研究を推進し、その研究成果を別冊の冊子体にまとめた。成果としては、第一に、英国を中心にして、フランス、ドイツ、アメリカ、イタリアの典型的な共和主義思想の基本的な姿と系譜を明らかにした。第二に現代の公共哲学としての共和主義の可能性を検討した。田中は、ポーコックの『マキャヴェリアン・モーメント』に始まる諭争を視野に「シヴィック・ヒューマニズム」の概念の正確な理解を追及したが、これは共同研究の前提を成す。竹澤は、ハリントンの共和主義的国家論を「平等なコモンウェルス」として解釈し、独自性を強調する。高濱論文は『カトーの手紙』を本邦で初めて分析し、ボリングブルックと比較して18世紀イングランド共和主義の多様性を浮き彫りにした。中澤はエドマンド・バークとシヴィック・ヒューマニズムの関係を追及し、小田川はJ.S.ミルと共和主義の関係について問題提起的な主張をしている。以上、イングランド。天羽「ファーガスンと共和主義」と渡辺「アダム・スミスと古典的共和主義の再興」は、スコットランド啓蒙における共和主義の強い影響を検証するものである。他方、後藤「18世紀アイルランドにおける古来の国制論と共和主義」はアイルランド共和主義の構造を深く把握する基礎的研究である。大陸については、安武のモンテスキュー、奥田のヴィンチェンツォ・クオーコ、原田のヘーゲルについての研究、アメリカについては中野「共和制とデモクラシー」が得られた。公共哲学からは小林正弥「共和主義研究と新公共主義」、山脇直司「シヴィック・ヒューマニズムの意味変容と今日的意義」が重要な成果である。
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