研究課題/領域番号 |
14390054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 広島国際学院大学 |
研究代表者 |
葉佐井 博巳 広島国際学院大学, 工学研究科, 教授 (70034337)
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研究分担者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
靜間 清 (静間 清) 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10127657)
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (90243609)
柴田 徳思 高エネルギー加速器研究機構, 教授 (80028224)
中西 孝 金沢大学, 理学部, 教授 (00019499)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 原子爆弾 / 中性子 / DS86 / 放射線量 / ベンチマークテスト / ガンマ線量 / 広島 / 原爆線量 / 線量評価 / 中性子線 / 原爆 / γ線 / Atomic bomb / Neutron / Gammaray / Dosimetry / Hiroshima / Neutron activation |
研究概要 |
広島・長崎の原爆線量評価体系(DS86)の再評価を日米の共同研究で進めてきた。DS86が決定されてからデータと計算に違いがあることが分かり、その検討のため16回の日米の会合を開催してきた。平成15年1月問題が解決し、パサデナで最終的な合意が得られた。その後、平成15年3月の日米の上級委員会で新しい線量体系(DS02)が決まった。しかし平成15年7月発行のNature誌で、この内のNi-63のデータのみが、日米共に全く知らないうちに、一部の研究者により発表された。このことについて日米で抗議していたが、Nature誌の平成16年7月にその修正が出て、本文の内容が修正され、日本側の著者が追加された。この3年で、原爆ドームの銅の収集やその中に生じた、Ni-63の測定、その他残された課題としてデータの確認、DS02の出版をするための日米の共同作業などを進めてきた。またまとめの研究会を広島だけでなく京大原子炉でも行って残された問題たとえばCo-60の矛盾など検討してきた。これは共同研究でベルギーの研究グループに測定を依頼している。 これまでの成果としての特筆事項は、研究代表者の計画による相互比較実験の成功である。(1)Cl-36の測定グループである、米国、ドイツ、長島(日本)と、(2)Eu-152の小村(日本)及び化学分離を行った日本分析センターの実験の取りまとめを行った。試料は18個(11個は被曝、7個は非被曝)を使い比較測定をした。目的は2つあり、(1)1km位より遠距離でユーロピウムがDS86やCl-36のデータより高く出ていることの確認、(2)近距離でDS86がEu-152に比べて高いこと、であった。(1)は実験値が低くなりDS86と一致した。(2)についても高さを20m引き上げることで一致し、これにより広島原爆の中性子の矛盾はほぼ解消した。これらの結果は、DS02として出版の予定である。しかしながらその原稿はほぼできあがっているが、まだ出版には至っていない。今後は個別の論文として雑誌に出版する作業が残っている。
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