研究課題/領域番号 |
14390060
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 長崎大学 (2004) 国立長寿医療センター (2002-2003) |
研究代表者 |
森 望 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00130394)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2004年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
|
キーワード | 神経分化 / 神経遺伝子 / 転写制御 / 転写因子 / サイレンサー / 神経遣伝子 / 神経 / 遺伝子 / 基本転写因子 / クロマチン / ダウン症 / プロモーター |
研究概要 |
本研究では、神経分化および機能維持におけるNRS-NRSF系の意義を理解することを主目的とし、以下の4項目について研究を進めた。 1.NRSFと転写コア因子の協調作用による転写抑制メカニズムの解析:NRSFとTBPおよび他の基本転写因子との結合に関して免疫共沈実験を行い、TBPの部分欠失体との相互作用を検討した結果、NRSFのN末の抑制ドメインRD-1とC末の抑制ドメインRD-2との結合様式を明らかにした。また、NRSFとTBPの相互作用がNRSFによる転写抑制に必須であることを証明した(Murai et al.,2004)。 2.NRSFドメイン構造および転写抑制ドメインの立体構造解析:NRSFのRD-1,RD-2領域の立体構造を決定するために、各ドメインを大腸菌で大量調製し、NMRによる構造決定を横浜市立大学(西村研究室)へ依頼した。予備実験の結果、構造が不安定で決定し難い状況だったので、N末についてはmSin3のPAHドメインとの複合体としての解析を進めている(野村ら、未発表)。 3.NRSFターゲット遺伝子群(NRSレパートリー)の解析:NRSFのターゲット遺伝子の一つであるSCG10類似遺伝子であるSCLIP遺伝子のプロモーター近傍にNRSF様の配列を見いだし、それも機能的に抑制エレメントとして働くことを確認した。しかし、この配列は位置依存的な活性を示し、厳密な意味でのサイレンサーではなくさらに検討中である(Sone and Mori,投稿/改訂中)。SCG10のもう一つの類縁遺伝子RB3の機能解析を進め、微小管崩壊活性にN末のドメインが寄与することを明らかにした(Nakao et al.,2004)。 4.NRSFの非神経組織における役割の解析:昨年からNRSFの発現が一部の肺癌において変化していることが指摘されていた。これに関して、東大医科研の伊庭教授らと共同研究を進め、クロマチンリモデリングに関与するSWI/SNF複合体とNRSFとの機能連関が、一部の肺癌ではBRMないしBRG1サブユニットの欠落によって崩れ、神経特異的遺伝子を発現することが明らかになった(Watanabe et al.,投稿中)。
|