研究課題/領域番号 |
14401037
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
比屋根 哲 岩手大学, 大学院連合農学研究科, 教授 (90218743)
|
研究分担者 |
神沼 公三郎 北海道大学, 北方圏フィールド科学センター, 教授 (00125303)
寺下 太朗 (寺下 太郎) 愛媛大学, 農学部, 助教授 (90314971)
鶴見 武道 愛媛大学, 農学部, 助教授 (50325362)
大石 康彦 森林総合研究所, 東北支所(環境教育機能評価部), チーム長 (80353605)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | ドイツ / 日本 / 態度 / 自然 / 林業 / 森林教育 / インタビュー / アンケート / フライブルク / フランクフルト / 森林観 / 林業観 / インタビュー調査 / 森林来訪者 / アンケート調査 / カールスルーエ / ヘッセン州 / 小学校 / ベルリン / 大都市 / 森林 / ハンブルク / 野外教育施設 / 環境教育 / 森林施業 |
研究概要 |
本研究は、我が国の森林・林業教育のあり方を考えるヒントを得ることを1つの目的として、ドイツと日本の人々の自然観や林業観の形成過程の相違について把握することを目的に実施したものである。両者の意識の比較は、主として学校を通じてのアンケート調査によって行ったが、一部、一般市民に対するインタビューも試みた。このほか、森林教育や環境教育に関わる実践者から、世代に応じてどのような教育活動を行っているかについても幅広く調査を実施した。4年間の調査でわかったことは、およそ以下の通りである。 子供たちへのアンケート調査の結果、ドイツでは10才前後で森に対する意識が変化している様子がうかがわれたが、都市部と農村部の子供では我が国と同様の意識の違いが見られた。また、ドイツの子供は外で遊ぶときのバラエティが広く、様々な場所で多様な自然に触れる経験を子供の頃から積み重ねていることがうかがわれ、この点が我が国の子供たちとの大きな相違点と考えられた。 森林局などの行政機関や各地の森林教育施設で実施したインタビュー調査の結果、様々な形でドイツの子供たちが自然に触れる機会や林業活動の関係する森林官と触れあう機会が持てるような配慮がなされていることがわかった。また、森林教育に関するマニュアルも作成されているが、現場に即した実践が重視されていることがわかった。 ドイツの大都市(フランクフルト)と中規模都市(フライブルク)の森林利用者の意識には、ほとんど差は見られず、いずれも林業による森林の取り扱いに対して多くの知識と肯定的な理解を示していることがかわった。 今回の調査全体を通じて、ドイツの人々の自然観および林業観は、日本入のそれと多くの点で共通点を持っており、両者の違いを国民性の違いに求めるのではなく、ドイツの森林教育の実施体制や制度から学ぶべき点が多いことが再確認された。
|