研究課題/領域番号 |
14402010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 大東文化大学 (2005) 島根県立大学 (2002-2004) |
研究代表者 |
鹿 錫俊 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20272784)
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研究分担者 |
吉田 裕 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (20166979)
勝村 哲也 島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50066411)
古厩 忠夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (30018642)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 留用 / 残留 / 戦後処理 / 満洲(中国東北) / 中国 / 日本 / 中国人民解放軍 / 日中関係 / 満州(中国東北) / 人民解放軍 / 満州(東北) / 医療 / 航空 |
研究概要 |
1.1945年日中戦争が終了した後、多くの満州残留旧日本軍人は、内戦を戦っていた国民党側と共産党側にそれぞれ留用された。その中、共産党側に留用されたものは人民解放軍と新中国のために大きな貢献を捧げた。にもかかわらず、周知の政治的要因によりその真相は封印されたままであった。本研究は、実地調査を基に、主として中国側の資料に依拠して、共産党支配地域に留用された旧日本軍人とその関係者の実態を究明しようとするものである。 2.この目標の達成を目指して、2002年4月からの4年間、筆者は中国側学者の協力を得て中国大陸と台湾等での研究調査を繰り返し、多くの一次資料を発掘できた。それに基づいて、「東北解放軍医療隊で活躍した日本人ある軍医院の軌跡から」、「戦後中国における日本人の『留用』問題:この研究の背景と意義を中心に」といった論文や研究ノートを学術誌に発表したほか、敏感さのため公表を保留してきた諸成果を最終年度の「研究成果報告書」にまとめて、27万字を越えた著書の初稿を完成した。これは、共産党支配地域の日本人留用政策の形成過程を究明したうえ、留用された日本人が果たした役割、留用者に対する教育と管理、留用者の顕彰と送還といった重要な側面を明らかにした。この中の一部は、2006年7月に中国で開催される「中華民国史国際シンポジウム」の報告論文として選ばれ、2006年10月に行われる日本現代中国学会第56回全国学術大会でも報告を予定している。なお、この4年間、筆者は本研究のテーマの他、幾つかの関連論文を発表し、研究者としての視野と領域を広げた。 3.この研究の深化と発展として、今後、研究の対象とする留用者の範囲を旧日本軍人から日本人全般に広げること、調査の対象地域を共産党支配地域から旧国民党支配地域に広げることという2点を特色とする計画を考案している。計画通りに進めることができれば、留用問題の全般を究明することにつながると確信している。
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