研究課題/領域番号 |
14402018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
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研究分担者 |
吉原 直樹 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40240345)
西山 八重子 (西山 ヤエコ) 金城学院大学, 現代文化学部, 教授 (10164617)
高橋 基泰 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (20261480)
今野 裕昭 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (80133916)
山内 太 長野経済短期大学, 経済学科, 助教授 (70271856)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2004年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2002年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | コミュニティ / 村落共同体 / 市場経済化 / 地域社会 / バリ / 同族 / 土地取引 / 養蚕業 / 共同性 / 村落組織 / 地域的共同性 / 親族関係 / 市場経済 / 地域住民組織 / バンジャール / 教区ギルド / 系譜関係 / バリ島 / 地域経済 / 五人組 |
研究概要 |
本研究の目的は、各国市場経済社会の形成期、都市と農村の住民たち(商人や職人・各種「専門家」・中間層等や、崩れゆく伝統的共同体社会を身に纏う大小の雑多な農民層)が、「経済社会」形成期のダイナミックな市場経済の展開にどのような対応をしたのか、社会によってどのように異なるのか、といった問題を、人々の「共同性」に着目しながら社会経済史的な比較研究として明らかにしようとするものであった。この目的のために、本研究では、日本、イギリス、インドネシアの3つの社会をとりあげ、各々の社会に歴史的に存在してきた各種コミュニティ組織やネットワーク(組織)に焦点を絞った実態調査や史料調査、社会経済史的な比較検討した。 3年間の調査研究によって得られた成果は大きくわけて以下の2点である。 1 日本のコミュニティの歴史的変化の構造と性格について。a)市場経済化によって、近世行政村内の行政組織がすでに近代的な地域住民組織的的コミュニティへと変容し、村落構造が機能的に共同性の多重構造(領主支配・村落内行政的、同族集団的、経済的、社会生活的な4層の共同性)をなしていたこと。b)小取引活動や土地取引、相続にみられるように、行政村ではなく、家・同族・仲間等の共同組織やネットワークが大きな役割を果たしていたこと。 2 イギリスとインドネシアにおけるコミュニティについて。日本的コミュニティを基準とすると、17世紀イングランドでは顕著な村落社会コミュニティの共同性「喪失」が確認されたが、それにもかかわらず世帯化した「家」と「村=village」とが共有地利用のかかわりで共同性を形成していた事実が確認された。またインドネシア=バリ社会のコミュニティでは、「市場経済化」が進行中であり、伝統的な農村社会の家、世帯、各種活動組織、村組織等々が市場対応型に変質しつつ新旧混在状況にあることが非常にクリアな形で表出された。
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