研究課題/領域番号 |
14403002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
鳥居 祥二 神奈川大学, 工学部, 教授 (90167536)
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研究分担者 |
田村 忠久 神奈川大学, 工学部, 助教授 (90271361)
吉田 賢二 神奈川大学, 工学部, 助手 (90260984)
山上 隆正 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (40013718)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2002年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 宇宙線 / 電子シャワー / 加速器実験 / VLSI / ASIC / カロリメータ / シンチファイバー / マルチアノード光電子増倍管 / 高エネルギーシャワー / CERN / 宇宙ステーション / 気球 / 宇宙電子 / 宇宙ガンマ線 / 電子ビーム |
研究概要 |
本研究では、気球や宇宙ステーションなどの飛翔体に搭載可能な、宇宙線観測装置としての解像型カロリメータの開発を行うため、国際共同(仏伊)による検出器の開発、研究をCERN-SPSのビームを用いて行った。この開発では、カロリメータにおける要求を満たす、ダイナミックレンジの広いアナログASICの開発を実施し、ADCとFPGAを実装した基板に搭載して、CERN-SPSの電子、陽子ビームによる照射テストを実施した。ビームテストは、各年度ごとに毎回実施したが、各テストで得られた成果は以下のとおりである。 1.平成14年度 既存のASICとフロントエンド回路を用いて64アノード光電子増倍管8本分(512ch)のシンチファイバーの出力を、マルチプレクサーにより1台のADCで読み出すシステムを製作し、CERN-SPSで性能テストを実施した。この方式では、ノイズが大きいことや読み出し速度が遅いことなど、いくつかの欠点が確認された。 2.平成15年度 低ノイズでダイナミックレンジの広いASICの開発とともに、読み出し速度の高速化などを目的としてフロントエンド回路を新規に開発した。この回路では、基板上に16bitADCを実装して、32chごとに読み出すことにより大幅な高速化が可能となり、またFPGAを用いることにより汎用的な論理回路の構成が可能となった。さらに、VMEシステムによるデータ取得のための専用インターフェースの開発も行い、ビームテストにより、1kHzの速さで1000MIPs以上のダイナミックレンジを持つシンチファイバーの読み出しシステムが、低消費電力で実現できていることを検証した。 3.平成16年度 前年度の検出器に改良を加え、世界最高のエネルギー(陽子350GeV,電子250GeV)での照射実験を実施し、シャワーの同定、検出に十分な性能を備え、軽量、小型、低消費電力といった飛翔体搭載条件を満たしたシステムが開発できたことが確認された。
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