配分額 *注記 |
9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
研究概要 |
平成6年(1994)を予備調査とし,平成14年(2002)〜平成17年(2005)に4回の本格的な隕石探査をモンゴル国南部のゴビ砂漠一帯で実施した.砂漠での探査を中心に,都市部の博物館,地方の資料館及び各学校の岩石標本もくまなく調査した.更に原住民からも隕石の情報を入手し,探査に活用した.本研究までに知られていたモンゴル産隕石は次の5個である.Adzhi-Bogdo II(隕鉄,582kg),同I(コンドライト,910g).Manlai(隕鉄,166.8kg),Sarigiin Gabi(隕鉄,17.5kg)及びTugalin-Bulen(コンドライト,〜10kg)である,今回の探査で確認した隕石は,モンゴル唯一のエコンドライトJalanash(ユレーライト,〜700g)とNartiin had(コンドライト,1,946g)の2個である.原住民が隕鉄として所有していたOliziitを現地では隕鉄と判断したが,帰国後詳しい分析の結果"人工鉄"と判明した.現地の博物館等で隕石として展示してあるものや"隕石"と称されている資料を全部チェックしたが,隕石でなく,多くは人工鉄(銑鉄など)や地球の玄武岩-ハンレイ岩であった. ゴビ砂漠の広範囲を調査した結果,ゴビ砂漠では数10年〜数100年間隔で,大雨-洪水が起こっている可能性が高く,この洪水により地表面が更新され隕石の集積(蓄積)には適していないと判断される.数万年〜数10万年あるいはそれより長い期間地表面の変動がない場所こそ隕石は集積するとものと考えられる.
|