研究課題/領域番号 |
14404011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
篠野 志郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20108210)
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研究分担者 |
瀬尾 和大 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30089825)
藍澤 宏 東京工業大学, 教育環境創造研究センター, 教授 (70167766)
元結 正次郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60272704)
羽深 久夫 札幌高等専門学校, 助教授 (50280318)
高橋 宏樹 ものつくり大学, 技能工芸学部, 講師 (60226876)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2004年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2003年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | アルメニア建築 / リュプシメ教会 / 常時微動測定 / 写真測量 / 構造解析 / モルタル成分分析 / マルマシェン修道院 / ハイカジョール教会 / 常時微動 / モルタル特性 / 設計基準寸法 / 集落意識調査 / リュプシメ / マルマシェン |
研究概要 |
本調査においては、アルメニア共和国の7世紀から10世紀に至る移行期の遺構として、リュプシメ型教会とマルマシェン修道院の、アルメニア建築における歴史的評価を中心に研究を纏めた。報告書の第1部では、今回の調査研究における主要遺構について、遺構の現状について報告し、同時にアルメニア建築で用いられた基準寸法について、検討している。その結果、基準寸法については、ペルシャ系とローマ系の2つの寸法体系が、アルメニア建築に混在している可能性を指摘した。また、集落の聞き取りにより、近現代の遺構の歴史について、明らかにしようと試みた。報告書の第2部では、移行期のアルメニア建築が歴史的にどのように評価し得るかについて、検討した。その結果、これまでリュプシメ型として一類型に分類されてきた形式に2種類の系統が存在することを明らかにした。また、こうした移行期の遺構を保存してゆくための、基礎的なデータとして、モルタルの化学的分析、常時微動測定による地震耐力、特に緊急の問題としてリュプシメ教会の構造的安全性について、構造解析を行った。その結果、モルタルについては、地域差よりも時代的な差が顕著に現れていること、アルメニア建築は全般として非常に堅牢な構造であること、さらに、リュプシメ教会については、壁面に亀裂等がみられるものの、緊急の構造的な危険性は認められないことを明らかにした。さらに、今後の研究、また保存への活用のため、主要な調査遺構については、写真測量、実測から、平面図、立面図、断面図を作成している。
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