研究課題/領域番号 |
14405010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長 (20223951)
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研究分担者 |
藤森 一浩 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究員 (60273025)
大場 信義 横須賀市自然・人文博物館, 学芸員 (60100153)
河田 雅圭 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (90204734)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 生物発光 / 発光甲虫 / 生物進化 / 生物分化・拡散 / 生物地図 / 中国雲南省 / 東アジア / ミトコンドリアDNA / 地域分散 / 遺伝子 |
研究概要 |
ホタルを代表とする発光甲虫は世界的に分散拡散する典型的な生物で、進化分散を考える上で貴重な研究対象である。これは発光という生理現象が、比較的新しい時代に獲得した形質であることから、発光生物を探ることは、今、生息する生物群の拡散を知る上で重要であると考えられるからである。本研究では、ホタルのルーツの一つの候補として中国雲南省地域を注目し、中国雲南省の現地調査を行った。平成14年9月に中国雲南省昆明周辺、平成15年12月に中国雲南省昆明南部、平成16年1月にブラジルサンバウロ周辺、平成16年6月は雲南省南西部ラオス国境付近、平成17年6月は雲南省シーサーパンナ地方からミャンマー国境付近の南部地方の調査研究を行った。その結果、ゲンジ、ヘイケボタルの近縁種と思われる半水棲ホタルを発見した。これは水棲ホタルの進化、拡散を考える上で重要な新規な知見である。また、イリオモテボタル近縁種の採取に成功、採取サンプルより抽出したミトコンドリアDNAの全遺伝子配列を決定、分子レベルでイリオモテボタルとの相関を検討した。その結果、生息環境が異なり、出現時期等も異なるが、遺伝子レベルで高い相同性を示すことが明らかになった。これは、日本とユーラシア大陸の生物群の分散を考える上で、貴重な知見である。これ以外にも日本産ホタル群と類似性の高い10数種のホタルを発見した。一方、ブラジルではヒカリコメツキムシを採取、採取サンプルより抽出したミトコンドリアDNAの全遺伝子配列を決定した。ヒカリコメツキムシは発光甲虫群の地球レベルでの進化、分散を考察できるユニークな生物であることが明らかになった。
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