研究課題/領域番号 |
14406007
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
平山 壽哉 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (50050696)
|
研究分担者 |
倉園 久生 岡山大学, 医学部, 教授 (90186487)
青山 伸郎 神戸大学, 医学部付属病院, 助教授 (30243299)
和田 昭裕 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (70253698)
白坂 大輔 神戸大学, 医学部付属病院, 医員
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2002年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
|
キーワード | ヘリコバクター / 空胞化毒素 / VacA毒素 / 毒性発現 / 細菌毒素 / 多様な疾患 / 多形比較 / ヘリコバクター・ピロリ感染症 / VacA / ヘリコバクター・ピロリ |
研究概要 |
H.pyloriは空胞化毒素VacAを産生し、標的細胞の細胞質内に多数の空胞を形成して死に至らしめる。このVacA毒素の1次構造の中間(中間領域)に違いがあり,そのアミノ酸配列の違いからm1VacAとm2VacAの2つに大別される。m1VacAとm2VacAの両者は細胞特異性が異なり、それによる疾患特異性もうたがわれているが、m2VacAを産生する菌株は毒素産生が少ないことから(m1VacAに高い感受性を示す株化細胞を用いて細胞毒性を比較した知見に基づいているためにこうした判断が為されてきた)、m1VacAを用いた研究が多く為されてきた。 本研究では、日本およびフィリピンのH.pylori感染者から臨床分離された菌株を集め、培養液からm1VacAとm2VacAをそれぞれ精製し、それぞれの性状を比較した。 その結果これら2種のVacAはいずれも酸およびアルカリ条件下で活性化し、細胞への結合と空胞形成の亢進が認められた。さらに、活性化したm2VacAはm1VacA同様に2種のVacA受容体(RPTPαとRPTPβ)に強く結合し、毒性を示すことからm2VacAが本菌の消化器疾患に重要な病原因子となりうること、1998年に報告されたGoらの「m2VacAが十二指腸潰瘍と深く関連する」とする知見の毒素病態学的裏付けがなされた。 尚、m2VacAの中間領域はさらに2つの構造的な違いもつグループに分けることができそうである。
|